知的障害がある子が硬式野球で公式戦に出場することができない。
そんな現状を変えていこうと、全国から知的障害がある球児が集まる「甲子園 夢プロジェクト」。
発足の記念すべき1周年となる2022年3月6日に、春夏連続で甲子園出場経験もある強豪校。慶應義塾高校の野球部の選手たちとの合同練習会が開催されました。
いったいどんなドラマが待っていたのか?
お好きなところからお読みください
甲子園 夢プロジェクトとは
まず「甲子園 夢プロジェクト」とは、知的障害のある生徒も硬式野球に取り組み、甲子園を目指そう!というプロジェクト。
2022年現在、知的障害のある方が通う特別支援学校が硬式野球で公式戦に出場することができない。
つまり、野球が好きで「甲子園に行きたい!」という夢があっても、その土俵にすら立つことができないのです。
そのような人たちでも「甲子園をめざし、夢を追いかけることのすばらしさを伝えたい」という想いから、甲子園 夢プロジェクトが発足。
発起人は、東京都立青鳥(せいちょう)特別支援学校の久保田浩司先生。
久保田先生の志に共感し、元ロッテ投手、荻野忠寛さんら多くの野球経験者がメンバーに参加されております。
想いのあるメンバーたちが全国から集まり、活動している「甲子園 夢プロジェクト」。
メ〜テレニュースの動画もあります。
一部始終をレポートしていきます!
慶應義塾高校との合同練習会
今回、参加させていただいたのは、甲子園 夢プロジェクトのメンバーと慶應義塾高校の硬式野球部との合同練習会。
そんな強豪校の選手たちと一緒に練習をするということで、多くのメディアも集まり最初はみんな緊張している様子。
慶應義塾高校の選手と甲子園 夢プロジェクトの選手が1人ずつペアとなり、練習がスタート。
ウォーミングアップから一緒にやっていきます。
守備練習
こちらも交互にやり、ハイレベルな環境で甲子園 夢プロジェクトのメンバーも意気揚々としておりました。
素晴らしいプレーが起きると、みんなで盛り上がり、笑顔が絶えぬ場。
バッティング練習
次にバッティング練習では、甲子園 夢プロジェクトのメンバーと慶應義塾高校の選手と交互にバッティング。
甲子園 夢プロジェクトのピッチャーと、慶應義塾高校のレギュラーメンバーとが対戦する場面も。
慶應義塾高校の監督を務める森林監督も「低めにボールが集められていて、いいピッチングでした。うちの選手も何度も打ち取られていた。」と語るほどでした。
閉会式で語り合う選手たち
最後に慶應高校から甲子園夢プロジェクトの皆さんにサプライズのプレゼント。
慶應高校のタオルと硬式ボール。
一緒に練習をしたペア同士で1日の思い出を語り合う選手たち。
平等と公平の違い
「平等」とは、「みな等しいこと」。例えば、大人も子供も同じ量の食べ物を平等に配る。
「公平」とは、「すべてのものを同じように扱うこと」。例えば、その人の特性に合わせて大人には大人の量を。子供には子供の量を配る。
スポーツは、「公平」を学べる場でもある。
上から投げて打つのが難しそうだったら、トスをして投げるなどをしているのを見て、慶應義塾高校の選手たちはそれが自然にできていた。
このようなスポーツマンシップは、社会に出てからも必要なことであり、今日のことは忘れないようにしていただきたい。
荻野さんのチャンネルでも紹介しております。
甲子園夢プロジェクト!【前編】
甲子園夢プロジェクト!【後編】
甲子園 夢プロジェクト取材して
どうしてもスポーツは、勝ち負けで見てしまい「結果がすべて」になりがちなので、できない人は排除されてしまう傾向がある。
でも、その環境にいると上には上がいるので、自分がいつ排除される側になってしまうのか不安に。。。
実際に排除された側は、とても生きづらくなる。
スポーツの価値は、勝ち負けや感動だけではないのです。
この「甲子園 夢プロジェクト」で多様な人たちと交流することにより、このような「スポーツの価値」も同時に広めていきたいと語っておりました。
甲子園 夢プロジェクト
甲子園 夢プロジェクトは、まだまだ協力者が足りていない状況です。
- 一緒に野球をしたい知的障害がある球児
- 一緒にプロジェクトを手伝いたい方
を募集しておりますので、ぜひ奮ってご参加いただければ幸いです。
公式HP:甲子園 夢プロジェクト
お問い合わせも上記のHPから送ってください。
スポンサーのNODDさんの活動も以前の記事で紹介させていただいております。
『障害者作家のデザインを取り入れたアパレルブランドNODDとは?』
日野信輔
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