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ディスレクシアとは?支援方法や付き合い方、相談先を知って正しい理解を!

  • 最終更新日:

あなたは、学習障害やLD(Learning Disability)という言葉を聞いたことはありますか?

 

この学習障害やLDという言葉は、メディアなどでも露出されてきているので、だんだんと知る機会が増えてきたと思います。

 

しかし、この学習障害の症状の表れ方が人それぞれ異なるため、周りの理解が得られず、困りながら日常生活を送っている方が多く存在していることが事実です。

 

学習障害の中には、まだ認知度が低いものがたくさんあり、より広く知っていただき、コミュニケーションや付き合い方の参考にしていただければ幸いです。

 

今回は、その中でもディスレクシア(識字障害)について詳しく説明していきます。ディスレクシアとは、簡単に説明すると、文字の読み書きに障害があるものです。

 

ディスレクシアの支援方法や付き合い方、相談先などを知ることによって、「この人とはうまくコミュニケーション取れないな…」と思っていた理由が明らかとなり、コミュニケーションを円滑に取れるようになります。

学習障害(LD)とは

まず最初に大きな分類となる「学習障害(Learning Disability)」について、軽く説明させていただきます。学習障害とは、知的発達の遅れや視覚、聴覚に障害がなく、特定の領域で学習の遅れがみられる状態のことをいいます。

 

英語表記の頭文字をとって、LDともよく言われております。この学習障害に対して、文部科学省が定義している特定の領域は、

 

  • 聞く
  • 話す
  • 読む
  • 書く
  • 計算する
  • 推論する

 

のうち習得と使用することが著しく困難な状態とされています。

 

学習障害に見られるタイプとして、

 

  • 識字障害(Dyslexia)
  • 書字障害(Dysgraphia)
  • 算数障害(Dyscalculia)

 

の3つのタイプがあります。今回は上記の3つタイプの中でディスレクシア(識字障害)について詳しく説明していきます。

 

ディスレクシアとは

まずディスレクシアとは、1896年イギリス人医師のモーガンという方が報告した学習障害(LD)の一種であり、ギリシャ語で『困難』を意味する【dys】(ディス)と、『読む』の意味がある【lexia】(レクシア)を合わせた単語です。

 

「知的の遅れや一般的な理解する能力等に異常がないにも関わらず、文字を読んだり書いたりする学習に著しい困難を抱えている」ことで、文字の読み書きに限定した障害のことを言います

 

ディスレクシアは、識字障害・読字障害・失読症・難読症等といった感じで日本語訳では訳されています。最近、日本でも少しずつ知られてきた障害の一つです。

 

ディスレクシアの原因

ディスレクシアは、一人ひとり特性や原因は異なりますが、ディスレクシアの人の脳の特性は、音韻の処理に関わる大脳基底核と左前上側頭回の領域に異常がある可能性が高いといわれる障害です。

 

次に、人が日常で行っている「文字を読む」という行為を例としして説明します。文字を読むという行為は、一文字ずつの文字を一つのまとまりとして捉え、音に変換し、脳で記憶して意味を結び付け、理解されます。

 

そのため、音と文字を結び付け、文字の形を認識するといった視覚的な処理能力も必要になり、文字の言葉を組み合わせて意味を考えるといった意外と複雑なプロセスがあります。

 

ディスレクシアは、音韻の処理に関わる脳に障害があるので、読み書きすることが難しいといった障害になります。

ディスレクシアの発症率

ディスレクシアの発症率は日本と海外では異なります。日本は、4~5%英語圏では10~15%です。英語圏が多い理由としては、日常生活で使用している音の数が英語圏の方が多く、表面化しやすいといわれています。

 

ただし、このディスレクシアに関する研究はまだあまり進んでいなく、実態調査や把握があまりなれていません。今後、調査が行われより明らかになってくると思います。

 

新しい情報などありましたら、こちらに追記していきます。(読者の方でも情報ありましたら、教えていただければ幸いです)

ディスレクシアの症状

ディスレクシアの代表的な症状を次に挙げていきます。

 

ディスレクシアの症状

  • 文字と音の変換が苦手。
  • 長い文章を読むことが苦手で、読むことに時間がかかる。
  • 文字を読むことはできるが、まとまりでとらえることが苦手。
  • 文章を読むときに同じところを2回読んだり、行や文字をとばしたりする。
  • 話を聞いても理解することができない。
  • 聴覚からの記憶が難しい。
  • 文字がぼやけたり、小さく見えたりする。
  • 逆さ文字に見える。
  • 点描画に見える。

 

このように様々ありますが、症状は一人ひとり異なります。

 

ご自身がディスレクシアかどうかチェックしたいという方は、「on dyslexia」さんのサイトでディスレクシアのチェックを詳しくすることができます。ディスレクシアを心配されている方は、一度確認してみることをおすすめします。

on dyslexia

 

柳澤
チェック項目が文字情報ばかりなので、逆にディスレクシアの方には大変かもしれませんが…

 

気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

ディスレクシアに関する動画もありましたので、こちらに添付しておきます。

 

 

ディスレクシアの支援方法

ディスレクシアの場合は、同じ診断名でも人それぞれ症状が異なることが現実です。例えば、同じ学習障害だったとしても計算が得意、文章を読むことが得意、漢字を書くことが得意、計算が苦手、漢字の読み書きが苦手など、人によって様々なことが挙げられます。

 

そして、このいくつかの状況が組み合わされますので、非常に幅が広く様々な症状があり、支援方法もみんなと一緒の対応では通用しません。

 

支援する側は数多くの知識を身に付ける必要があります。そして、何より、相手のことをじっくりと観察しながら、相手の心の声を聴くように心掛けて下さい。

 

以下に支援方法の例を挙げておきますので、参考にしていただければと思います。

 

ディスレクシアの支援方法
① 漢字に振り仮名をふる。
② 文の区切りが分かるように線を引く。
③ 文章や言葉を本人に読み聞かせる。
④ 本人に短い文章や単語を音読させる。
⑤ 絵や言葉で説明する。
⑥ パソコンやタブレットを活用する。
⑦ 文字を大きくしたり、本人が読みやすいフォントに変えたりする。
⑧ 重要な箇所に蛍光ペンで印をつけ、読む量を減らす。

 

ディスレクシアの支援方法としては、上記のような支援方法が一例として挙げられます。ディスレクシアと思われる方がいましたら、上記の支援方法を試してみてください。

 

先ほども述べたように、障害は人それぞれ異なりますので、様々なことを試して本人に合うものを見つけてください。

 

柳澤
ポイントとしては、本人が計算することや字の読み書きが嫌いになることのないように、無理のない範囲で取り組んでいきましょう。

 

もちろん、これはディスレクシアや障害の支援に関わらず、子育てにも共通してくることです。

ディスレクシアの相談場所

特徴や症状などを見て、「ディスレクシアかな?」と思ったとしても、どこに相談をしていいか分からないと思います。無料で相談できる専門機関の場所を以下に挙げておきますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

 

子供と大人では相談場所が異なりますで、ご注意を。

 

 

子供のディスレクシア

子供の方のディスレクシアの場合の、相談先は下記のようなところになります。

 

  • 保険センター
  • 児童発達支援事業所
  • 子育て支援センター

 

お住まいに近くの相談場所に問い合わせてみてください。

 大人のディスレクシア

大人の方のディスレクシアの場合の、相談先は下記のようなところになります。

 

  • 相談支援事業所
  • 障害者就業、生活支援センター
  • 発達障害者支援センター

 

悩んだ時や心配なことがある場合には、上記に挙げた機関が地域にはありますので、まずは電話をして担当者に相談してみて下さい。

 

読みやすいUDフォント

UDフォント(ユニバーサルデザインフォント)というのがあり、このフォントにしたら文章が読みやすくなったという声もSNSなどでたくさんあります。

 

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読みにくいなと思ったら、ぜひ試してみてください。(ちなみにウェルサーチのサイトもUDフォントを使っております)

 

UDフォントは、基本的には有料になってくるのですが、フォントメーカーのモリサワさんが「MORISAWA BIZ+」というUDフォントの一部をなんと無料で提供してくださってます。

MORISAWA BIZ+

 

もちろん人によっては、UDフォントも読みにくいという声もございます。

 

 

学習障害といわれている有名人

学習障害(LD)は、まだ認知度が少ないのですが、意外と有名人も学習障害がある方がいらっしゃいます。中には学習障害についても認知を広げようと活動なさっている方もいらっしゃり、こういったところからもより多くの方に知ってもらえると嬉しいですね。

海外での有名人

学習障害と言われている海外の有名人は、以下のような方たちです。

 

  • トムクルーズ(俳優)
  • キアヌリーブス(俳優)
  • スティーブンスピルバーグ(映画監督)
  • キーラナイトレイ(女優)
  • オーランドブルーム(俳優)
  • レオナルドダヴィンチ(芸術家)
  • トーマスエジソン(発明家)
  • アルベルトアインシュタイン(物理学者)

 

日本での有名人

学習障害と言われている日本の有名人は、以下のような方たちです。

 

  • 黒柳徹子(タレント)
  • ミッツマングローブ(タレント)

 

このように見ると、有名人や過去の偉人たちがピックアップされることが多いので、よく「発達障害はすごい人!」という情報も出てきます。

 

頭にいれていただきたいのは、こういった事例は、ごく一部ということです。一般の発達障害の方もいらっしゃるので、「発達障害だから、特化できるものがある!」などと決めつけずに、付き合っていただければ幸いです。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?ディスレクシアに関して支援方法などをお伝えしましたが、これは障害があるなしに関わらず、有効な支援方法があったと思いませんか?

 

考え方、性格、好みはみんな異なり、昔から十人十色といわれています。しかし、最近は障害者だから健常者だからといった言葉も聞かれ、社会に適応できるようにと不得意なことにだけ目を向けてしまう傾向があります。

 

そして、周りと同じにしようとし、個性を生かすことができない場面が多くあります。個性や良いところにも目を向け、特技を生かし、相手の良い部分を伸ばすことができるように支援をしていただけると嬉しいです。

 

子育てしていくために

最後に、特別支援学校の教員として、子供を育てるために、意識していただきたいことを書きます。

 

まず、目標を一気に上げるのではなく、スモールステップで取り組んで下さい。スモールステップといっても簡単すぎたら飽きたり、つまらなくなったりしてしまう原因にもなりますので、本人が少し頑張ればできる目標設定していくことが大切です。

 

次に、プロセスの過程をフィードバックすることです。これは、とても難しく、時間がかかる行為だと思います。

 

例えば、答えが合っているか、間違っているかという返答だけではなく、考え方や感情をじっくり聞き、〇×だけでなく△があっていいことを伝えて下さい。

 

大人になった時に人生は〇のみで、テストでも常に100点を望まれているとかなり辛く、逃げ出したくなります。ぜひ、子供の時から△や「間違えても大丈夫だよ」ということを教えることで救われる子が数多くるはずです。

 

柳澤
最後に頑張りすぎず、何事もストレスがかからない範囲で取り組んでいって下さいね。

 

何か困ったことなどありましたら、下記お問い合わせなどからいつでもご相談ください。

 


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柳澤智敬
特別支援学校の知的障害の学校で中学部を3年間、高等部を7年間、教員として働いています。教員として、生徒たちを指導する傍ら、「きれいな街は、人の心もきれいにする」がコンセプトのグリーンバード横浜南チームのサブリーダー、空き家を活用した居場所作り『たすけあいハウス』の管理者、障害者の起業支援の『BPKSーJAPAN』の副理事をしています。詳しいプロフィールはこちら→柳澤智敬


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