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コロナ禍をチャンスに!2021年の障害者就職・転職をDIエージェントが解説

コロナをチャンスに

ウェルサーチをお読みのみなさん、はじめまして。

 

障害者雇用枠専門の就職・転職エージェント「DIエージェント」で障害者雇用コンサルタント兼キャリアアドバイザーの責任者を務めています高橋平です。

 

障害をお持ちのみなさまの中には、

 

  • コロナ禍で障害者雇用の就職先は減った?
  • このご時世、障害者は真っ先にリストラになる?
  • withコロナ時代のために今するべきことは何?

 

などといった疑問や不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

 

DIエージェントにも「転職をしたいけどコロナ禍で就職先がないと思って一歩を踏み出せない」というお悩みが日々寄せられています。

 

私からはこの場をお借りして「コロナ禍でも積極的に就職・転職活動にチャレンジして大丈夫ですよ!」ということをお伝えしたいです。

 

この記事では、まずは障害者雇用のプロの目線から、法律や経済のトレンドなどを踏まえてわかりやすく「コロナ禍の障害者雇用はどうなったのか?」について説明します。

 

後半ではウェルサーチ会員のみなさまからお寄せいただいた質問に回答していきます。

(※情報は2021年8月現在の情報です)

新型コロナウイルス感染症流行前と後で障害者雇用は何が変わったか?

まずは2020年から始まった新型コロナウイルス感染症流行の前と後で「障害者雇用の現場ではどのような変化が起きたのか?」について解説いたします。

 

ポイントは…

 

  1. 就職・転職活動はオンラインが主流になった
  2. 「在宅ワークで働きたい」という需要が増えた
  3. 法定雇用率が2.3%に引き上げられた

 

の3つです。

 

それぞれ丁寧にみていきましょう。

 

就職・転職活動はオンラインが主流になった

これは「障害者枠」に限ったことではありませんが、就職・転職活動のあらゆる場面でオンライン化が進みました。

 

たとえば説明会や面接などです。また合同説明会などの多くの人が集まるイベントや会社見学の実施はずいぶんと減りました。

 

DIエージェントのキャリア相談も現在は全てオンラインになっています。直接顔を合わせられる機会が減り、会社の雰囲気を掴むのも難しく感じられるかもしれません。

 

しかし一方で場所や時間に縛られることなく就職・転職活動を進められるというメリットもあります。

 

コロナ収束後も「選考のオンライン実施」は続く見込みですので、初めての就職活動・久々の転職活動をおこなう方は最新の選考トレンドを知っておきましょう。

 

「在宅ワークで働きたい」という需要が増えた

これまでも障害をお持ちの方にとっての在宅ワークの働きやすさは注目されていましたが、コロナによって一気にテレワーク化の流れが加速しました。

 

障害のために会社に通えない方にくわえ、「コロナに感染するリスクを下げたい」「在宅ワークの働き方が合っていそうだ」と考える方が増えました。

 

では実際にテレワークは普及したのでしょうか?

 

令和2年度 テレワーク人口実態調査 -調査結果の抜粋-」によれば、企業に雇われて働く人のうち、テレワークができているのは2割程度です。

 

メディアで見聞きするような「テレワークが進んだ」イメージよりも少なく感じられるのではないでしょうか?今は「テレワークで働きたい」と考える人に対して、テレワークができる企業は少ないような状況です。

 

特に障害者雇用の場合は「障害のために通勤ができない」層も一定数いるので、「テレワーク求人」に人気が集中し、すぐに募集が終了してしまいます。

 

在宅ワーク

法定雇用率が2.3%に引き上げられた

障害をお持ちの皆さんにとっては追い風となることもありました。2021年3月に法定雇用率が2.3%に引き上げられたのです。

 

「法定雇用率」とは障害者雇用促進法で定められた、事業主が雇用すべき障害者の割合です。
法定雇用率の計算方法は障害の「重度/軽度」そして「働く人の労働時間」によって算定されます。
(略)
現在は従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。

引用元:障害者雇用とは?|働く人が知りたい法律、相談先や求人例までを紹介

 

企業には法律で義務付けられているので、経済の動きにそこまで左右されにくいというのがあります。この一年は「コロナの影響でリストラ・整理解雇になってしまった/仕事を失いそうだ」とご相談にくる求職者様もいらっしゃいました。

 

反対にコロナ禍でも積極的に採用活動を進めている企業は安定した経営基盤を持っているといえます。今しかない企業との出会いもあるので、ぜひためらわず就職・転職活動に挑戦してみてください。

 

障害者雇用の求人数は減った?職種の変化は?

「コロナ禍でも就職先はあるのだろうか?」という不安を持たれる方も多いでしょう。DIエージェントの場合、2020年春(1回目の緊急事態宣言下)の頃は求人数が半減した時もありました。

 

2021年8月現在は、コロナ流行前の約90%近くまで求人数が回復してきています。実際に2020年12月にはDIエージェント経由での就職・転職を決定された方は過去最高になりました。

 

また「ダイバーシティ経営」や「SDGs」といった言葉がよく聞かれるように、企業の社会的責任がますます重要視される時代になってきました。

 

もにす認定制度の創設など中小企業でも障害者雇用を積極的におこなうよう国の働きかけもあります。社会全体の動きとしては、今後も「働きたい」と考える方にはチャンスが開かれているといえるでしょう。

 

求人の量以外にも「質」に変化、減った職種/増えた職種は?

求人の中身としては「一般事務職種(給与計算のみ、営業事務のみ…など)」がやや減り、「特例子会社や総務部にて、様々な部署から業務を集約して請け負うマルチな事務職」が増えた印象です。同じくオフィスサポートを担うテレワークも増加しています。

 

さらに新型コロナウイルス感染症流行以前より叫ばれていた「IT人材不足」ですが、コロナ禍のオンライン化によりさらに加速したといえます。これから進路を決める学生さんは実践的にプログラミングスキル身に付けられることを視野に入れても良いのではないでしょうか?

 

人不足のあまりハードワークが常態化しているIT企業も少なからずあります。「ITスキルを活かしたいが、障害・体調の配慮が得られるか心配」という方こそエージェントなどを利用して、入社前に情報収集をすることが重要です。

 

「求める人物像」に変化

コロナ対応により従来なかった業務が増え企業も多忙な状況です。そのため「手取り足取り教えてもらいたい!」という志向の方よりかは、報連相はしっかりおこないつつも自律的に働けるという実績や姿勢がある方が求められています。

 

ぜひ障害者枠専門の求人サイトも小まめに確認し、具体的な募集内容や企業の求めている人物像の変化をチェックしてみてください。

 

BABナビ

BABナビ

 

コロナ禍の障害者就職・転職で気を付けたいこと

お仕事を探している方にとっては、「会社見学ができないので、会社の様子がわからない・雰囲気が掴めない」ことを不安に思われる方も多いですね。

 

特に身体障害をお持ちの方はバリアフリー環境についても気になるでしょう。現在はほとんどの企業が会社見学をストップしており、一次面接だけでなく最終面接までWebで完結している企業も少なくありません。

 

一部ですが「内定後に希望した場合、会社での面談の機会をもらえる」パターンもあります。このような状況下ではエージェントが間に入っていると内定後面談の交渉や雰囲気について情報収集・障害についての誤解のない情報共有がしやすいです。

 

DIエージェントとしては秘密にしておきたい情報ですが、「エージェントに複数社登録して、いろんな情報を聞き出す」のも賢い進め方かと思います。エージェントによって取り扱う求人の種類にも違いがあるので、可能性を広げるためにもオススメしています。

 

実際にコロナ禍でも大幅な改善やキャリアアップを果たした方もいらっしゃいます。前向きに就職・転職活動を進めていただければと思います!

 

コロナ禍の障害者就職・転職Q&A

ここからはウェルサーチ会員のみなさまからいただいた質問にお答えしていきます。

 

質問

Q1.今、身につけておくべきスキルはありますか?

私たちからお伝えしたい「身に付けておきたいスキル」は大きく2つあります。

 

まず長く働いていくことを考えるとパソコンスキルです。障害者雇用枠では、仕事量の調整はしやすく体には負担のかかりにくい「事務系」のお仕事が多いためです。

 

在宅ワークの場合は9割以上が自宅でパソコンを使ったお仕事になりますので、必須のスキルといえるでしょう。

 

また時代を問わず報連相質問する力は大切です。特に在宅ワークの場合、相手のタイミングをうかがって話しかけることが難しいですね。まずは質問をする、回答を待つ間に別の作業を進める、進捗をこまめにチャットで報告する……などはリモートワーク時代にも必要とされる社会人基礎力です。

 

Q2. オンライン面接で気をつけておくべきことは何ですか?

オンライン面接のコツはこちらのWeb面接 攻略法!DIエージェントが教えるトラブル回避策・障害別アドバイス【チェックシート付】というコラム記事に詳しく書いていますのでぜひ参考にしてください。

 

その中でも特にオンライン面接で気を付けたいことを紹介します。

 

面接の前にはテスト接続を

第一に、面接の前にテスト接続は必ずおこなってください。初回は登録が必要な場合もあります。音声の聞こえ具合・見え方の確認も欠かさずに。

 

面接はWeb会議ツールを用いることが多いです。それらの接続がスムーズにできるかも「パソコンスキル」の一部としてチェックされている可能性があります。

 

反対にWeb面接特有のタイムラグや話すタイミングが被ってしまうことはマイナスに働くことはないので安心して臨んでください。

 

また万が一、接続不良があってもDIエージェントの場合はフォローがついているので、安心です。

 

映り方も事前に確認

第二に、「映り方」です。家で面接が受けられる、マスク生活や外出の機会が減ったことから、つい気が抜けてしまっている方をお見受けします。

 

髪型や服装といった身だしなみはもちろん、明るさ、背景に映り込む部屋の様子(シンプルなバーチャル背景なども可)や家周辺の音環境などを改めて確認しましょう。

 

自分では気づきづらいこともあるので、知人や家族でもエージェント担当者でも第三者にWebでの見え方をチェックしてもらうことは大切です。

 

Q3. 情報収集の方法はどのように進めればよいですか?

就職活動・転職活動は「情報戦」とも言われています。受ける企業の社員や、実際にその企業とコミュニケーションを密にとっている信頼できる人から情報を集められるとよいですね。

 

インターネットやSNS上のクチコミ情報なども役に立ちますが、鵜呑みにするのではなく、「一側面」として参考程度にしましょう。

 

地元就職なら「ハローワーク」ももちろん良い情報源・支援サービスでしょう。内定にもう一歩近づくためのサポートとしては、障害の知識が豊富にある「就労移行支援」や「障害者枠専門のエージェントサービス」の利用も考えてみてください。

 

「まずはスマホでスキマ時間に検索してみる」といった小さな一歩からでも始めてみてはいかがでしょうか?そこから「自分に合う/合わない」を生身の人と話して、比較して、ベストな選択をしましょう。

 

人生の重要な転機だからこそ、面倒くさがらずに情報収集ができるとよいですね!

 

まとめ:コロナ禍をチャンスに!

「オンライン化」や「テレワーク」、みなさんにとってプラスになることも増えたのではないかと思います。

 

この記事では社会の動きも含めて広く解説していきましたが、DIエージェントでは「個々のキャリアプラン」「実現したいこと」を伺ったうえで、みなさんにとっての人生のベストの選択肢を一緒に考えて参ります。ご家族のみなさまからのご相談もお受けしています。

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みなさまのお目にかかれること、DIエージェント一同楽しみにしております。

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高橋平
障害者雇用コンサルタント、キャリアアドバイザーの責任者。早稲田大学卒業後、(株)D&Iに入社。 障害者雇用ソリューション営業、転職キャリアアドバイザーと幅広い領域を担当。


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