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元うつ病患者が実践した誰でもできる認知行動療法とは?

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ここ数年、うつ病の治療法として注目されている認知行動療法

起こった出来事に対して、マイナス要素のある考えが浮かぶ時、その内容を意識して、切り替えるようにする療法です。

 

ざっくり言うと、嫌な事が起こったら、素早く気持ちを切り替えること。

 

起こった現象は過去であり、気持ちの切り替えは今や未来を見ることですから、その辺を意識すれば徐々に切り替え上手になっていくかもしれませんね。

 

ただこういう気持ちの切り替えって、コツが必要だと思います。『よし、そうか!気持ちの切り替えね!』ってすぐに出来るものでもないでしょう。

そこで私が実際に行っていた気持ちのリセット方法として、流れる時間を止める方法をご紹介しましょう。

 

この方法に関しては、同じようにうつ病で苦しんでいた友人にも効果がありました。簡単に出来る方法であり、特に害のない方法ですから、お気軽にお試しください。

 

【記事の監修】

Welsearch(ウェルサーチ)でも発信していただいている精神科の訪問看護師「大塚たいぞう」さん

 

うつ病は流れる時間が苦痛に思う病気だと思う

 

うつ病になると、時間が流れることが疎ましく感じます。また怖くもあります。そして何より、追い詰められます。

 

もちろん誰しもがそう感じるわけではないでしょうけど、多くの方は自分の置かれている状況や立場に応じた負い目のようなものを感じます。

それは本来、感じる必要のないもの、背負う必要のないものだったりしますが、うつ病である事実が自分の意識の中で余計な負荷をかけてしまいます。

 

 

どうして流れる時間が苦痛なのか?

時間が流れていると言うことは、日々、生活していると言うことです。

日々の生活には、色々と嫌な思いをすることがあります。またうつ病の原因やそれに似た状況に出くわす場面が多くあります。

 

うつ病になってみると気付くことですが、この普通であればなんて事のない日々の生活と言うものが実に疎ましく感じます。

さらに時間が進むのは当たり前ですが、うつ病治療は長い時間がかかります。時間がかかればかかるほど、状態が一向に良くならないことに対して怖くなります。

 

そして、うつ病は良くなるのだろうか?周りにいる人に迷惑をかけ続けるのではないだろうか?と考えれば考えるほど、自分で自分を追い詰めて行きます。

 

 

うつ病で追い詰められる状況には、こんな場合も・・

うつ病は、自分自身で追い詰める人もいれば、周りの対応で追い詰められる人もいます。そしてそれが一番キツイ状況です。

 

うつ病の治療には時間がかかると認識している人であっても、結局、回復状態に関しては本人以外分からず、時間がいかに流れたのか? のではないため、知らず知らずに追い詰めてしまう可能性もあります。

 

こうした流れがあると、さらに時間が流れることが苦痛に感じます。

 

時間の流れを止めるとは感じなくすること!

 

もちろん、現実に流れる時間の流れが止まることはありません。どうしたって流れていきます。

しかしせめて自分ひとりの時間になった時は、色々と考えてしまう状況から切り離したいと思うものです。

 

 

簡単に流れる時間を止めるため行動

私は自分ひとりの時間となったら、現実世界の情報を遮断しました。例えばテレビ。見なくなりました。

時間が流れていると言う事実を再認識しないようにしました。

 

自然と流れる情報は、少なからず心に負担をかけました。季節の移り変わりはあらゆる情報として流れてきます。タレント同士の雑談であっても、心に引っかかることが出てきます。

 

少しでも心に引っかかることが出てしまうと、憂鬱な気分になり始め、いつの間にか気持ちがダウンしています。

こうして気持ちが落ちた時、冒頭で触れたような認知行動療法のコツを知っていれば、気持ちの修正を行えるのでしょうけど、誰しもそういうわけにはいかないでしょう。

 

であれば、せめて自分の時間だけは、嫌な気持ちにならない様にするべきではないでしょうか?

 

 

心を癒しつつ時間を止めて自分をいたわる方法

 

これは私が実際に自分ひとりの時間を有効活用していた方法のひとつです。

すべての人に効果があるかは分かりませんが、少なくとも外部からの刺激により、時間の流れを感じることが減りました。

結果的にですが、私がうつ病を完治するにいたった大きな要因のひとつだと言えます。

 

 

元うつ病経験者が実践した時間を止める術とは?

はじめからそうした意図があったわけではなかったのですが、偶然にも心が軽くなったので、私はこの方法を続けてみました。

 

それは、アニメを見る。

 

当時はまだまだ現在のようなアニメが製作されまくっている時代ではありませんでしたが、深夜、ボーっとテレビを見ていた時に偶然放送されていたアニメを見ていて、とても癒されました。

 

その時は、内容が面白かったのか? と思っていましたが、見続けてみると、流れている今とアニメの世界が乖離していることに気付きました。

 

 

アニメは現実ではない!

そこから、色々とアニメを見るようになりました。ちなみにアニメを見たのは、子供の時以来でした。

 

楽しむと言うよりも、心の治療のためにアニメを見ていたんです。

すると、サザエさんやクレヨンしんちゃんの様なユートピアアニメが非常に心地よいことに気付きました。

 

現実と、季節やイベントなどはリンクしているけど、年を越しても年齢が変わらないユートピアアニメは、非常に心地よかったです。

 

現実のことではないと言うことを強く意識できたこと、大きな悲しみがなく、ほほえましくなれること、笑えること、人間の嫌な部分や現実的にある悪意などがないこと、これらの理由から、心地いいよ感じたのでしょう。

 

また現実ではなく閉ざされた世界であることから、自分を埋没させやすかったことも理由に挙げられます。

 

 

繰り返し見るようになる

サザエさんなどは特にですが、これ昔見たよなーって話が良くありますよね。同じ顔した泥棒が磯野家に侵入するとか。
こうしたデジャヴに近い、繰り返し見ることが心に優しいことにも気付きました。

 

結末を知っている安心感が実に心地よいんです。また繰り返しであるから、時間の流れが止まっています。

 

うつ病が完治してから、色々とあの時の自分の行動を振り返るのですが、このアニメを見ること。繰り返し同じものを見たこと。は、非常に大きな意味があったと実感しています。

 

ちなみにいまだに、繰り返し見る癖は残っています。

別に覚えるとかではなく、安心感が欲しいと言うか、BGMに最適と言うか、状態として楽なんです。

 

自分の心に負担をかけずに楽をさせてあげるのが、自分で出来るうつ病ケアだと思います。

 

ひいてはそれって、認知行動療法だと思います。こういうものに触れたら、今回で言えば『流れる時間に触れると嫌な気分になる可能性がある』と知っているのであれば、少なくとも他人に介入されることがない時間であれば、自分の心をいたわってあげるべきです。

 

 

なお冒頭で触れた私の友人ですが、彼は子供と一緒に戦隊ヒーローもの特撮を見ていると癒されたと言っています。これもまた、途中の展開はどうあれ、結果が見えている安心感があります。

 

私はうつ病と戦う際、この安心感と言うものが重要な役割を持っていると思っています。

その話はまた今度。

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おはぎ

過去にうつ病を患っていた経験を元に、今現在戦っている人、それを支えている人たちが役立つ情報をお届けします。 また統合失調症に関しても支える立場になった実体験からお医者さんで得られる情報とはまた違った、心のケア情報を豊富にお伝えします。 ちなみに名前の由来は好物から(キングカズと一緒)。


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