福祉や医療介護の現場などで障害のある当事者への接し方で難しさを感じることは多いのではないでしょうか?
今回の記事では、障害者手帳を保持していたことがある私が障害のある方と一緒に働かせて頂く中で、自分が心掛けていた接し方を紹介します。
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障害当事者の世界観について
私は当事者としても障害のある方に仕事を教えた経験があります。
指導経験がなく自分も立場上、障害当事者だったのでどのように接したら良いか分からず悩んでいる時、相談させて頂いた指導員の言葉が今でも心に残っています。
それは世界観についてです。
1人ひとり世界観が違う
「接し方が難しいと感じるのは何故か?簡単に説明すると彼には彼だけの世界があり私達と観ている世界感が違います。なので私達が彼の世界観に合わせて接してあげることが最も重要になってきます」。と指導員の方が話してくれました。
私はこの話を聞いて、
同じ日本には住んではいるが、皆、別世界に住んでいる。と考え感じることが出来ました。
相手の世界観に合わせてあげることは、ハンディ(障害)があってもなくても、たくさん出来ることはあると気付けて、出来ない事をやってもらうのではなく、出来ることをやってもらう接し方が大切だと思いました。
昨日の自分よりも今日の自分
職業指導員として、障害のある方と関わらせて頂いた時に意識していたことは、『昨日の自分の目標を超える』ことを目標にして頑張ろうと声掛けをして接していました。
これは大きな成長を一気に求めるのではなく、例えば昨日の出来高が5個だったら、今日は出来高を6個にするなど自分がクリア出来る目標設定にすることです。
前向きな気持ちになれる
さらに、昨日の自分より少しでもレベルアップすることは嬉しい気持ちになれて成長に繋がります。
昨日の自分より、今日の自分と意識しておくことで、「出来ることがたくさん増えるとより嬉しい気持ちになれるよ」と言葉をかけて接して、モチベーションを上げて仕事に取り組んで貰うことも大切だと思います。
これを過去の自分ではなく、他人と比較してしまうと、「どうして私は、できないんだ。。。」という気持ちになりやすいので、比較をするのであれば、過去の自分と比較すると、成長を感じやすくなり、自己肯定感も上がっていきます。
見守ることの大切さ
私は遠慮と配慮の違いを履き違えており、自分でやった方が早いと思いながら接していた経験があります。
その時、一緒に働いている先輩が、私の行動を観ていて、『見守ることも大切』と言葉をかけてくれました。
この言葉を聞いて、以前に参加した『遠慮』と『配慮』の違いの勉強会でのお話を思い出しました。
遠慮と配慮の違いについて
『遠慮』とは、他人の気持ちや状況を考慮して、自らの行動や発言を控えること。
一方、『配慮』とは、他人の立場や状況を理解しその上で最良の行動をとることを意味します。
本当に必要なことは遠慮ではなく、配慮だと改めて思いました。
『遠慮』と『配慮』の違いを思い出し、出来ることはしっかり責任感を持って取り組んでもらう、それが出来ていなかったら、時にはきつい声掛けなども必要になりますが、それこそが本当の配慮だと思えるようにもなりました。
遠慮ではなく、配慮のある接し方も大切だと思います。
一緒に成長することを意識する
私は支援者、当事者と一緒に成長していくことも大切なことだと思います。
一緒に何か物事に取り組み達成することは喜び嬉しさも倍増して「やったー!」と達成感を得ることが出来ると思います。
また、一緒に何か達成することで後々の信頼関係などにも繋がっていくからです。
褒めるのは成長に大切
達成できた時には、とことん褒めてあげることも大切な接し方です。
なぜなら、褒めて伸ばすことは前向きな気持ちになってもらうことができるからです。
できる事もあれば、時にはできないこともあります。
その時には、できていた点はしっかり褒めて、出来なかった点はどうしたら次出来るようになるか考えてみようという声掛けをしていました。
相手の良い面に目を向け、褒めて伸ばす接し方も大切だと私も身をもって感じました。
心を開いてもらうには
当事者の方に心を開いてもらうことも信頼関係を築く為に必要になってきます。
その為のコツの1つは、相手の趣味などを自分も知ることです。
知っている事でも初めて聞くイメージで
知っていることでも初めてい聞いた感じで聞くことも心を開いて貰う接し方も大切です。
当事者、支援者関係なく、話をしていて会話が続き興味を持ってくれることは嬉しいことだと思います。
そうすることで、心を開いてもらい少しずつ信頼関係を作っていく接し方は、自分がされた当事者としても嬉しいことでした。
障害がある方への接し方まとめ
同じ国、同じ空間には住んではいますが、1人ひとり世界観が違い、観えている景色や考え方も違う。時には相手の世界観に合わせてあげ、遠慮するではなく配慮を持って接することが大切だと私は、とても感じました。
そして、知っていることでも知らないふりなどをして、心を開いて貰い、当事者、支援者共に喜び成長していくことも大切な接し方の1つです。
今回紹介した、当事者でもある私が実際に試してみた接し方が少しでも参考になれば、嬉しいです。

タケ

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