健常者の方であればあまり
気にならないかとは思いますが、
車椅子に乗っていると、
あらゆるところでデコボコ道や
段差などに出くわします。
車椅子ユーザーは、
段差はどれくらいの高さまで
登ることができるのか?
そこで今回は、車椅子ユーザーが
どのくらいの段差だったら自力で
登ることができるのかについて、
お伝えしていきたいと思います。
お好きなところからお読みください
段差をクリアする高さの限界は?
車椅子で走行していると気になるのは、
至る所でデコボコな路面に出くわすところ。
デコボコな路面をクリアしていくのに
かなり注意しなければなりません。
それでは、どれくらいの段差なら
クリアするのは可能なのでしょうか?
車椅子ユーザーの私から言いますと、
1cm前後であれば、
前輪のキャスターを無理にあげなくても、
走行中の勢いでクリアすることができます。
2cm以上となると厳しい?
それ以上の高さになると
前輪のキャスターが段差を
乗り越えることができません。
そうなってしまうと、車椅子は
急ブレーキがかかるようになってます。
自動車の衝突事故などの
VTRを見たことはありませんか?
VTRでは、自動車が衝突したときに
シートベルトをしていない場合、
身体が前へ放り出されてしまうシーンです。
車椅子に乗っている人は
その状態と同じようになってしまいます。
【車椅子の事故】
この動画はおもしろおかしく
しておりますが、実際の事故となると
笑えませんからね。
身体が転落する恐れも
車椅子に乗っている人は、
肢体不自由者であるので、
自分で下半身をコントロール
することができません。
そのため、
前輪のキャスターが乗り越えられないと
身体が前へ放り出されて
車椅子から落下してしまうと
大けがにも繋がってしまいます。
大概には膝から落ちて、打撲あるいは
骨折をしてしまうことが多いと思われます。
東京都内の舗装道路については、
皆さんご存知なようにデコボコや
段差が意外と多いのです。
しかも、
道路の角度も斜めになっていたりするので、
走行するのにはものすごく
危険な状態となっております。
走行する時のポイント
走行するときのポイントは、
できる限りスピードを上げないことと、
地面の形態を即座に見極めることだと
私は思っています。
私のような脊髄損傷者の場合は、
少しでも段差があった場合、
前輪のキャスターを自力であげます。
だいたい7cm未満の段差であれば
スムーズにクリアできますが、
7cmを超えてくると、
助走が必要になります。
私の場合、7cmを超える場合は、
だいたい人に協力していただいています。
だから、7cmの段差が自力で
クリアできる限界なのではないでしょうか?
ちなみにパラリンピックの選手などは
気合いで15cmとかいける人も
いるみたいです。
ただし、頸椎損傷者については、
ハンドリムをつかむことができないので、
前輪のキャスターを上げることができません。
スロープの先に段差・段差の先にスロープは対応できない
一番最悪なのは、スロープが
あった先に段差のあるケースや
段差の先にスロープがあるケースです。
このケースでは、仮に
2〜3cmの段差があっても
クリアできないことが多いです。
なぜそういった設計を
するのかとても不思議です。
これは、車椅子ユーザーにとっては
かなり困ることなんです。
段差においても
スロープにおいても
クリアできない場合は、
車椅子が後ろへ後退もしくは
後ろへ転倒してしまいます。
かなり危険なケースとなってしまうのです。
車椅子での走行チェックを
出来る限り、車椅子の走行において、
前輪のキャスターを上げなくても
進めるように舗装道路の整備を望みますが、
行政もコスト面において変えるのは
かなり難しいと思われます。
もし今後、舗装道路を造る際には、
健常者の方が車椅子に乗ってみて走行が
できるかどうか確認すれば、
この段差はクリアできるか
できないか実感しやすいかと思います。
車椅子でも生活しやすい環境に
なっていくことを願っております。
白倉栄一
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