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うつ病診断チェックシートの危険性!無料のテストは気軽に受けても大丈夫?

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先日(2017年3月21日)、厚生労働省が全国に住む20代以上の男女3000人を対象にしたある調査結果(2016年調べ)が発表されました。

 

それは、今までに本気で自殺を考えた事があるか?と言う意識調査。

 

自殺者数こそ7年連続で減少傾向にある物の今回の意識調査では、前回の結果(2012年調べ)と比べ、YESと答えた人は増加し、4人に1人が考えた事があると回答しました。

 

本気で死にたいと考えた事がある人=うつ病と考えるのは軽率ですが、私自身、うつを患っていた期間、毎日死ぬことを考えていました

 

これはうつ病と戦っている多くの人たちに共通した事であると思います。現に私が知り合ったうつ病の方々も理由はないけど死にたくなると、とても悲しいことですが口にしています。

 

じゃあ、死にたくなったからうつ病なのか?何をしても楽しくないからうつ病なのか?毎日憂鬱だから、失敗が続くからうつ病なのか?と言えば、そんな事はないでしょう。

 

しかし、そうした些細な不安はうつ病かも?と言う思いを駆り立て、チェックしてみようかな?と行動させます。

 

そうした方へ向けて、うつ病を完治した私が今、うつ病診断チェックシートをやってみて気付いた事、そして私がオススメする対処方法をご紹介します。

 

【記事の監修】

Welsearch(ウェルサーチ)でも発信していただいている精神科の訪問看護師「大塚たいぞう」さん

うつ病診断チェックシートに潜んでいる危険性とは?

あなたがふとした事をきっかけにして、『もしかしたら・・・うつ病かも?』と思う時、まず最初にするのは、インターネットを使った簡易的な診断ではないでしょうか?

 

現在では、うつ病の簡易診断が行えるサイトは数多くあり、ホント手軽に診断できてしまいます。

 

もちろんそれらは、実際の医療現場で活用される診断方法であったり、直接医師が監修してチェック項目を作成した物がほとんどです。

 

そうでなければ信用できませんし、そこを見て診断しようとは思わないでしょう。だからこそ、うつ病を完治した私は『これって危険性もあるよな?』って思いました。

 

それは先日、こんな会話をしたのがそう思ったきっかけです。

 

Aさん
Bさんが最近、

うつ病になったみたい。

 

っで、僕は大丈夫なのか?

 

ってチェックしたみたら、

うつ病の疑いがあるって

診断されたんだ・・・

 

 

私は普段からAさんとはプライベートな事も良く話しているのですが、うつ病と言う気配は感じません。思い当たる発言もないですし、気配や行動もありません。

 

それでも無料のうつ病診断テストをしてしまうと、『もしかしたら・・』と思ってしまうカラクリが、あのチェックシートには潜んでいるのです

 

無料のうつ病診断テストを信用してしまう心理とは?

うつ病経験者である私から見て、そう感じる気配がないAさんであっても、『うつ病なのかも?』と感じてしまうのは、チェックシートの性質に問題があるのだと思います。

 

特に『うつ病かもしれない・・・』と言う心理状態において、医師が監修したうつ病チェックをやる。そして結論が出ることは、決して正解へ向かっているとは限りません

 

なぜか?

 

なんら不安のない心理状態であっても、よく知る友人に顔色、悪くない?と言われれば気になるものですし、それが専門家の医師に言われれば『あれ?もしかして?』と思ってしまうものです。

 

ましてや元々、不安を抱えた心理状態であった場合ならどうでしょうか?どんな些細な事でも気になってしまいますよね?

 

これはある種、プラシーボ効果に通じる部分があるのではないでしょうか?

 

うつ病診断チェックシートは幅広く網を張っている?

うつ病を完治した現在の状態でうつ病チェックをしてみると、ある事に気付きます。

 

それはこれって占いと同じだよねーと言う事。

 

つまり普通に生きていれば、誰だって引っかかる問いに溢れている訳です。完全に引っかからない人は、逆に何処かおかしいのではないか?とすら思えます。

 

もちろん、うつ病かもしれない人へのチェックシートである以上、可能性がある人はすべて引っかかる様にしなければならず、幅の広い質問になってしまう事は否めません

 

その為、もしうつ病のチェックを手軽なシートで行うのならば、これはそういう物であると理解して行う必要があります

 

もしもあなたがうつ病かも?と思った時に私がオススメする対処方法は?

専門家の指示をまず先に仰ぎましょう

 

これは先ほど触れた医師の権威を逆手にとって、一人で悩むよりも専門家に相談し、安心感を得るべきだとする考え方です。一番いけないのは、一人で悩む事です。

 

そこでうつ病ではない。精神的に疲れているだけと言われれば、気持ちが楽になり、うつ病にならずに自分の精神と上手に付き合っていけると思います。

 

逆に軽度のうつ病であると診断されれば、それはそれで早めに治療を開始していけます。

 

うつ病との闘いは長期戦!

うつ病との闘いは、もちろん個人差はありますが長期戦になります。

 

良い時期、悪い時期が波のようにあり、じんわりと治って行く感じです。私自身はもう大丈夫だなと実感できるまで、5年ほど掛かりました。

 

その為、出来るなら軽度の内にうつ病である事を自覚する。そして家族や信頼できる友人に打ち明ける。これが大切だと私は思います。

 

と言うのも私自身は誰にも打ち明けず、ずっと戦ってきたからこそ、完治までに時間が掛かったのかもしれないと思っているからです。

 

早く治さなきゃ!って焦らないでください。

 

とにかく信頼できる医師を見つける事!

おいおい、私自身のうつ病体験については話していきますが、総じて言える事。信頼できる医師、自分と波長の合う医師を見つける事は非常に大切です。

 

うつ病の経験があるからなのか、うつ病の経験をされた人や進行形で戦っている人と知り合う事が増えました。

 

そうした経験から色々な人の話を聞いた訳ですが、医師の問題は共通した悩みの様です。対人間です。どうしたって合う合わないがあるんです。

 

心の治療を行う訳で、一番弱かったり脆かったり怖かったりする部分を見せられる人でなければ、落ち着いた治療が行えません

 

私は懐疑的な人間なので、この点は非常に重要だと思っています。

 

もしもあなたがうつ病かも?と思ったら、診断チェックシートに頼らずに、専門医の診断を仰ぐ

 

それが、うつ病経験者の私が思う最良の対処方法です。

 

 

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おはぎ

過去にうつ病を患っていた経験を元に、今現在戦っている人、それを支えている人たちが役立つ情報をお届けします。 また統合失調症に関しても支える立場になった実体験からお医者さんで得られる情報とはまた違った、心のケア情報を豊富にお伝えします。 ちなみに名前の由来は好物から(キングカズと一緒)。


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