車の運転免許をお持ちで、なおかつ、足が不自由になってしまって車椅子ユーザーの方は、このように困っている方は多いのではないでしょうか?
という私もそのうちの1人でした。運転免許はあって困るものでもないので、今回私が実際に運転免許証を更新してきました^^
車椅子ユーザーで運転免許の更新で困っている方のために、運転免許の更新がイメージしやすいよう手順などを書いていきますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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車椅子で免許更新をする前に
車椅子ユーザーで、「車の運転免許を更新しよう!」と思ったら、まずしなければならないことがあります。それは、近くの免許センターに電話をして確認するということです。
「運転免許の更新は、警察署でするんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、私の場合は、近くの警察署に電話して、免許センターの窓口に電話するという手順でした。
私の経験から言いますと、最初からお近くの免許センターに電話することをおすすめします。なぜなら、障がいの状態を確認するため、近くの警察署では更新できないからです。
いきなり免許センターに行くのではなく、予約なども必要となってくるケースもある可能性がありますので、まずは電話して確認するのが1番です。秋田県のような僻地では、係の人のスケジュール調整などもあるので、事前に予約が必要でしたので。
ちなみに、免許センターでの電話では、
- 免許センターに行く日程(平日or日曜日のみ)
- 時間
- 持っていく物
を確認しました。私の場合、持ち物として、障がい者手帳と現在持っている免許証、更新費用を用意しました。電話の際に、事前に持ち物は確認しておくことをおすすめします。
※日程は、土曜日・祝日・振替休日・年末年始(12/29~1/3)は、おやすみですので、注意してくださいね。
持ち物
- 運転免許証
- 更新連絡書(ハガキ)
- 運転免許更新手数料:2,500円
- 講習手数料
※講習手数料は、優良運転者500円・一般運転者800円・違反運転者1,350円・初回更新者1,350円となっております。
※70歳以上の方は、高齢者講習終了証明書も必要です
※外国籍の方は、在留カード、特別永住者証明書、旅券等、在留期間を証明できるものが必要です
運転免許証の手続き期間
ちなみに、運転免許証の更新の手続き期間は、誕生日の前後1ヶ月の間となっております。
「え?1ヶ月以上も過ぎてちゃってるんですけど…」という方もご安心ください。万が一、更新の期間が過ぎてしまったケースでも、半年以内であれば、更新連絡書(ハガキ)を持って、手続きすれば大丈夫です。
もし入院してしまって間に合わなかった場合や、健常者から障がい者になったケースでは、入院証明書さえあれば、3年以内であれば大丈夫です。
運転免許の更新については、こちらで詳しく記載されていたので、引用します。
- 免許の更新は、通常免許証に記載された有効期限日となりますが、最大で6ヶ月先までだれでも再取得が可能です。(但し、失効免許の再取得は別途必要な手続きがあります)。
- 6ヶ月を超え3年以内の失効で、入院などのやむをえない理由で手続きが出来なかった場合、(やむをえない事情が止んで1ヶ月以内に申請(診断書などの提出)が必要)再取得が可能です。
- また、病気や怪我で入院中で、期限内に更新手続きが出来ない場合には、更なる延長が可能です。詳細は医療機関、または免許センターへお問い合わせください。
- なお、免許更新日まで手続きを行わないで失効期間中に自動車を運転することは「無免許運転」ですのでご注意を。
引用元:日本身障運転者支援機構
免許センターに行く前に確認すべきこと
免許センターへ電話で確認したら、実際に免許センターに行く前に確認しておきたいことがあります。それは、
- トイレは車椅子で入れるか
- エレベーターの有無
- 入口の段差
- スロープの有無
の4つのことです。これは、免許センターに電話した際に、事前に確認しておくことをおすすめします。
私が実際に運転免許を更新にした秋田県の免許センターにかぎり、お伝えいたしますと、
- 入り口はスロープあり
- トイレは手すりがあるが、入り口に傾斜あり
そして、なんとエレベーターがないのにも関わらず、通常の講習が2Fで行われるといった流れでした。ですので、4人がかりで担いでいただき、会場まで運んでいただきました。
車椅子ユーザーとしての本音を言いますと、
しかも、階段が急で、吹き抜けなので、けっこう怖かったです。
秋田県運転免許センター
運転免許センターでの流れ
秋田県運転免許センターのスロープはこんな感じでした。車椅子も入り口に、いくつか用意してありました^^
では、実際に運転免許を更新した際の流れを、1つずつお伝えしていきますので、参考にしてみてください。もしかすると、各運転免許センターによって、流れは異なるかもしれない可能性もあることだけご了承ください。
1:専用窓口にて受付
まずは、専用窓口で受け付けをします。障がい者手帳と免許証を提出しました。これは、専用の用紙に必要事項を記入しました。
2:受傷の経緯について聞き取り
その次に、2人の警察官から受傷の経緯について聞き取りがありました。聞き取りというと、重大なイメージがありますが、「どうしてこのような障害を負ったのか?」といったような簡単な質問に答えていくだけで終わりました。
私の場合は、配慮していただき、このような個室での聞き取りをしていただきました。
3:技能検査をクリア
聞き取りが終わったら、外に移動して、実際に車に移譲し、手動運転装置付きの車を運転します。運転と言っても、ウインカーや、ハンドルの操作を確認するだけでした。
秋田県の場合、専用出入り口から外に出るまで30センチ以上の段差が3か所ありました。出入り口自体も狭いので、自走は不可でしたね。
こんな感じの通路です。
4:病状聞き取りをクリア
専用用紙の裏面に、「5年以内に意識を消失したことがあるか?」という確認項目があります。該当する場合、病状について詳細に話す必要があります。
ここで所定の診断書用紙をもらい、指定された病院の医師から診断書を書いてもらいます。この診断書は、後日、郵送しました。ちなみに、診断書にかかった費用は2160円でした。
5:講習を受ける
用紙を窓口に提出し、印紙代を払います。それから、通常の免許更新と同じ講習を受けます。受付の機械に免許証を入れ、暗証番号を入力、番号札をもらいます。視力検査が終わったら、健常者の人達に混ざって、「運転には気をつけましょう!」といったような講習を受けます。
ゴールド免許ならば、30分くらいですね^^
終了したら免許証をいただきます。私の場合、11時に免許センターについて、すべて終了したのが15時でした。
6:運転免許証の確認
最後に運転免許証をもらって、確認するという流れです。運転免許証について、以前と大きく変わったのがこの2つでした。
- AT車限定
- アクセル、ブレーキは手動式
ということが車椅子ユーザーになってから変わりました。私は、MT(マニュアル)車と原付の資格がなくなりました。ちなみに大型免許は、喪失する確率が高いと思われます。
更新の流れ
- 専用窓口にて受付
- 受傷の経緯について聞き取り
- 技能検査をクリア
- 病状聞き取りをクリア
- 講習を受ける
- 運転免許証の確認
まとめ
実際に中途で車椅子ユーザーとなった私が、運転免許証を更新する際の流れをお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか?
車椅子ユーザーで車の運転免許を更新したい場合は、警察署では運転免許証の更新ができないため、直接、免許センターに電話するのが早いです。そして、その際に確認すべきことは、
- トイレは車椅子で入れるか
- エレベーターの有無
- 入口の段差
- スロープの有無
ということです。これをしておかないと、実際に行ってみたら、すごい不便だった…という状況にもなってしまいますので、心の準備としても、事前に知っていると安心感があります。
そして、実際の免許センターでの流れは、
- 専用窓口にて受付
- 受傷の経緯について聞き取り
- 技能検査をクリア
- 病状聞き取りをクリア
- 講習を受ける
- 運転免許証の確認
という流れでした。4時間ほどですべてが終わり、無事に運転免許を更新することができました。あとは、「後々、診断書が必要になるかもしれない」という心づもりと、所要時間が長くなることは覚悟が必要かと思います!
いろいろと説明させていただきましたが、1番大事なのは、事前に免許センターに電話して、確認することです。事前に何が必要かなどバッチリにしてから免許センターへ行くことをおすすめします。ぜひ車椅子ユーザーや健常者から障がい者となった方は、運転免許を更新する際に参考にしていただければ幸いです。
佐藤広子
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