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災害には備えが肝心!障害や病気を抱える方への災害避難マニュアル|第1回

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「備えていますか?障害や病気を抱える方向け 災害避難マニュアル 第1回 災害時に対する準備」 と書かれたテキストと、災害準備のイラストが描かれている。

災害は予測が難しく、いつ発生するか分かりません。

 

この記事を執筆している2024年7月現在、正月早々に発生した「令和6年能登半島地震」がありましたし、過去には阪神大震災や東日本大震災などの地震がありました。地震以外でも、大雨による水害や土砂崩れ、噴火などの自然災害や事故による災害など例をあげればきりがありません。

 

災害時に自宅にいると危険な場合、避難する必要がありますが、障害者、高齢者、病気を持つ人々や介護する方にとって、避難することや避難所での生活など数多くの問題が取り沙汰されています。

 

そこで、障害者や高齢者向けに災害に備えてどのような準備をすればいいのか。必要な物は何なのか。避難所での過ごし方などを紹介していきます。

ジュン
第1回目は災害の種類、災害に対する準備や便利グッズを紹介していきます。

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災害の種類

地震や災害によって道路がひび割れ、建物の破片やがれきが散乱している様子。倒れた街灯と傾いた電柱が見える。

 

ジュン
一口に災害といっても、冒頭で述べた通り多くの種類があります。ここでは自然災害や人為的な災害についての紹介をします。

自然災害

1.地震

地震は地殻の断層運動により発生する自然災害です。建物の倒壊や火災、津波など二次災害を引き起こすことがあり、特に日本のような地震多発地域では常に警戒が必要となります。

 

南海トラフ地震や首都直下型地震などもニュースやネットなどで報道されていますので、災害といったら地震を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

2.台風

特に夏に多く発生する台風。強風、大雨、高潮を伴い、広範囲に甚大な被害をもたらします。

 

特に沿岸地域では高潮による浸水被害が深刻で、気象庁の予報に基づいた早めの避難や対策が必要で、河川の氾濫などにも注意が必要です。

3.洪水

 洪水は豪雨や台風、雪解けなどにより河川が氾濫し発生します。低地や都市部では排水能力を超える雨量による浸水が発生しやすく、河川の管理や堤防の強化など行政などでも対策は取られています。

 

個人でも雨による対策をしておく必要があるでしょう。

4.津波

 津波は海底地震や火山噴火、海底地滑りによって発生する巨大な海の波です。沿岸部に甚大な被害をもたらし、迅速な避難が求められます。

 

大きな地震の後には津波の危険がありますので、ニュースなどでの避難情報を逃さないようにしましょう。

5.火山噴火

 火山噴火は地下のマグマが噴出する自然現象です。火砕流、溶岩流、火山灰の降下により周辺地域に大きな被害を与えます。

 

人為的な災害

災害と聞くと自然災害が主に浮かぶかもしれませんが、事故などによっても起こる物があります。

 

1.火災

 火災は人為的なミスや機械の故障、放火などにより発生します。建物や森林を焼き尽くし、大きな人的・物的被害をもたらします。

 

季節によっては広範囲に被害が及ぶ可能性もあり、普段の火の元の取り扱いには十分気をつける必要があります。

 

2.化学物質の漏洩

 工場や研究所での事故により有害な化学物質が漏洩することがあります。これにより環境汚染や健康被害が発生します。

 

3.交通事故

 交通事故は車両の衝突や転覆などにより発生します。多くの人命を奪い、重大な障害を残すことがあります。

 

交通事故は時に思わぬ大災害にもつながりますので、車両を運転する側、歩行者側どちらも普段の交通ルールの順守を求められます。

 

これらの災害について理解を深め、それぞれに適した対策を講じることが、災害時の被害を最小限に抑えるために重要となります。

 

災害に対する事前準備

白い背景に『防災』と書かれた紙と、チェックリストの図が描かれている。リストには赤いチェックマークが入っており、下部には二人の小さなフィギュアが立っている。

 

災害はいつ起きるか予想しにくいものですが、事前準備を日頃から行うことで、いざという時に素早く適切な行動が取れます。

 

ジュン
この章では、障害者や病気の方、介護をする方に向けての事前準備について紹介します。

 

具体的な計画

障害者や病気、高齢者、対策する項目がそれぞれ違ってきます。ここでは、当事者の方及び介護者の方に向けていくつかの障害の具体例をあげて計画を紹介します。

 

車椅子ユーザー

車椅子ユーザーの方が避難する際には、スムーズな避難を行うためにも、バリアフリーの避難経路を確認しておくことが重要です。避難所のアクセスがスムーズであるか、エレベーターが使えない場合の代替手段を考えておく必要があります。

 

また、避難所に到着後、バリアフリー対応のトイレや寝床の確保も大切です。

 

視覚障害者

視覚障害者の方は、日頃から避難経路の確認や訓練を事前に行い、周囲の環境を把握しておくことが必要です。避難時にはガイドヘルパーや信頼できる支援者と一緒に行動することが望まれます。

 

また、避難所では点字ブロックや音声案内が整備されているかを確認しておくことも重要で、それらがない場合には代替え手段を考えておく必要があるでしょう。

 

聴覚障害者

聴覚障害者の方は、避難情報を確実に受け取るための手段を事前に確認しておくことが必要です。例えば、緊急時の連絡方法として、文字情報が表示されるアプリやメールなどを活用することが考えられます。

 

避難所でも筆談や手話通訳が利用できる環境を整えておくことが望ましいでしょう。

 

内部障害

内部障害を持つ方(心臓疾患や呼吸器疾患、腎臓疾患など)は避難所での医療支援が受けられるかを事前に確認しておくことが重要です。避難の際には、常用している薬や医療機器(酸素ボンベなど)を持参し、避難所での使用が可能かどうかを確認しておく必要があります。

 

また、避難所では医療スタッフと連絡が取りやすい環境を整えておくことが重要です。

 

知的障害者

知的障害者の方は、避難の手順を分かりやすく説明し、何度も訓練を行うことが重要です。簡単な言葉や絵カードを使って避難経路や行動を伝えると良いでしょう。

 

避難所は普段の環境とはかなり違う環境のため、障害がある方に対して理解しやすい環境を整え、安心して過ごせるように配慮することが必要です。

 

高齢者

高齢者は体力や判断力が低下しやすいため、避難経路の確認や避難所の場所を事前に把握しておくことが大切です。家族や近隣の支援者と一緒に避難訓練を行い、避難の手順を共有しておくと良いでしょう。

 

また、避難に必要な物品(薬、保険証、非常食、水など)をまとめておくことも重要です。

 

避難の際、できるだけ早めに行動を開始できるような体制を日頃から整え、無理のないペースで避難を進めることが望まれます。

避難経路が安全であることを確認し、階段などの使用も注意が必要です。避難所に到着後、必要に応じて医療支援を受けられるかも確認しましょう。

 

慢性疾患や重篤な病気を抱える方

慢性疾患や重篤な病気を抱える方は、避難所での医療支援が受けられるかを事前に確認しておくことが重要です。常用している薬や医療機器(インスリン注射、吸入器、酸素ボンベなど)を避難袋に準備し、使用方法を家族や支援者と共有しておくと安心です。

 

避難所での生活に必要な健康管理情報(病歴、アレルギー情報、緊急連絡先など)をまとめておくことも大切です。

避難の際は、身体の状態に応じて無理をせず、安全に移動することが重要です。

 

避難所に到着後、医療スタッフに自身の健康状態を伝え、必要な支援を受けられるようにしましょう。

また、避難所での生活中にも定期的な健康チェックを行い、体調の変化に注意を払うことが必要です。

 

 

必須防災グッズ|車椅子ユーザー

携帯用スロープ

玄関に設置された車椅子用のポータブルスロープ。スロープは滑り止めのついたデザインで、段差を克服するために使用されている。

携帯用スロープは、緊急時に車椅子で段差や階段を安全に乗り越えるためのアイテムです。軽量で折りたたみ可能なものが多く、専用のバッグや持ち手がついているなど持ち運びやすい設計になっています。

 

金属製やプラスチック製など素材は様々ですが、耐荷重や長さを確認して選ぶことが重要です。

自宅や職場、避難所の移動が容易になるため、非常に便利です。

 

車のトランクなどに積んでおくと、外出先での避難に役立つでしょう。

 

車椅子用レインカバー

車椅子用レインカバーは、雨天時に車椅子ユーザーが濡れずに移動するためのカバーです。全身を覆うタイプや車椅子全体をカバーするタイプがあります。撥水性や防水性が高い素材を使用し、軽量で持ち運びやすいものが理想的です。

 

視界を確保できる透明な部分があるものや、通気性を考慮したデザインのものを選ぶとより快適です。

 

予備の車椅子部品

 

災害時に車椅子が故障すると、避難が困難になるため、予備の部品を準備しておくことが重要です。具体的には、タイヤの予備、空気入れ、パンク修理キット、レンチやドライバーなどの工具が含まれます。パーツやシートクッションの予備もあると安心です。

 

これらを専用の工具バッグにまとめておくと、緊急時にも迅速に対応できます。

 

工具を用意しておくだけではなく、日頃簡易的に整備を行うことでいざという時に迅速に対応できる他、普段の整備がしてあれば緊急時の故障も少なくなりますので、日頃から車椅子の整備をすることも重要です。

 

バリアフリーマップ

バリアフリーマップは、車椅子ユーザーが安全かつ迅速に避難するために役立つ情報を提供します。市区町村や自治体が提供しているバリアフリー対応の避難経路や避難所の情報を確認しておくことが重要です。

 

また、インターネットやスマートフォンアプリを活用して、リアルタイムの情報を入手することも可能です。

避難訓練時に地図を活用し、実際の避難ルートを確認しておくことが推奨されます。

 

みんなでつくるバリアフリーマップ – WheeLog!

 

必須防災グッズ|視覚障害者

音声案内アプリ

視覚障害者にとって、周囲の状況を音で知ることが重要です。スマートフォンの音声案内アプリを活用することで、リアルタイムで避難経路や周囲の状況を把握できます。

 

アプリはGPS機能と連動し、音声で方向や距離を案内してくれるため、非常に有効です。

事前にアプリの使い方に慣れておくことが大切となります。

 

白杖の予備

折りたたまれた白杖(視覚障害者用の杖)。黒いグリップ部分と銀色のセグメントがあり、先端は赤色のセグメントと白色のキャップが付いています。

 

視覚障害者にとって白杖は、日常の移動を支える重要な道具です。災害時には、白杖が紛失したり破損したりするリスクがあるため、予備の白杖を準備しておくことが重要です。折りたたみ式や伸縮式の白杖を選ぶと、携帯しやすく便利です。

 

また、白杖の使用方法を周囲の家族や支援者にも理解してもらうことで、緊急時に適切なサポートを受けられるようにしておきましょう。

 

ラジオ

緊急告知FMラジオ。白いボディにスピーカー、伸縮式アンテナ、緊急ボタン、音量ダイヤルが見えます。グレーのストラップも付いています。木目のテーブルの上に置かれています。

 

害時には、視覚障害者にとって音声で情報を受け取る手段が不可欠です。ラジオは、停電時でも電池で動作するため、信頼性が高い情報源となります。

 

防災ラジオを選ぶ際には、AM/FMの両方を受信できるもの、手回し充電や太陽光充電が可能なものを選ぶと良いでしょう。音量調節が簡単で、操作がシンプルなものを選ぶことも重要です。

 

必須防災グッズ|聴覚障害者

筆談用具

手に持たれた黒いペンで、クリップボードに固定された白い用紙に書き込みをしようとしている場面。クリップボードとペンは、木目のテーブルの上に置かれています。

聴覚障害者が緊急時にコミュニケーションを取るためには、筆談用具が欠かせません。筆談ボードやノート、ペンなどを常に携帯しておくと便利です。筆談ボードは繰り返し使用できるため、環境に優しく、長期間使用できます。防水タイプのノートやペンもあると、雨天時や湿気の多い環境でも使用しやすくなります。

 

これにより、避難所や緊急時のコミュニケーションがスムーズに行えます。

 

フラッシュライト

カモフラージュ柄の布の上に置かれた3本の黒い懐中電灯。懐中電灯はそれぞれ異なるデザインですが、すべてが頑丈で実用的な外観を持っています。

聴覚障害者は視覚的な合図で情報を受け取ることが多いため、フラッシュライトは重要なアイテムです。緊急時に周囲の人に自分の存在を知らせたり、助けを求めたりするために使用します。高輝度のLEDライトで、遠くからでも視認しやすいものを選びましょう。

 

手持ちタイプやヘッドライトタイプなど、使用シーンに合わせたものを準備しておくと良いです。

長時間の使用に耐えるバッテリーを備えていることも重要になりすので、選ぶ際の参考にしてください。

 

携帯文字通信機器

避難所での連絡手段として、携帯文字通信機器を準備しておくことが大切です。スマートフォンやタブレットにインストールされたチャットアプリやテキストメッセージ機能を活用することができます。これにより、他の避難者やスタッフと迅速かつ正確に情報を共有できます。

 

インターネット接続が不安定な状況でも利用できるオフライン対応のアプリをインストールしておくと、さらに安心です。

 

手話通訳アプリ

情報を手話で確認するために、手話通訳アプリは非常に有効です。スマートフォンにインストールしておくことで、緊急時に必要な情報を手話で確認でき、安心して避難することができます。リアルタイムで手話通訳が可能なアプリや、事前に避難情報を手話で説明している動画をダウンロードしておくと便利です。アプリの使い方に慣れておき、必要な設定やダウンロードを事前に行っておくことが重要です。

 

スマートフォンアプリによってはバッテリーの消耗が大きいので、モバイルバッテリーなども用意しておくとよいでしょう。

 

必須防災グッズ|内部障害者

常用薬の予備

内部障害者にとって、常用薬の確保は非常に重要です。災害時には薬の供給が途絶える可能性があるため、最低1週間分の常用薬を準備しておくことが必要です。

薬の保管は湿気や高温を避け、直射日光が当たらない場所に保存することが重要です。

 

また、薬の使用期限を定期的に確認し、期限が近いものは適宜更新しましょう。

薬のリストを作成し、服用方法や用量を明記しておくと、他の人がサポートしやすくなります。

 

医療機器の予備バッテリー

内部障害者が使用する医療機器(酸素ボンベ、吸入器、インスリンポンプなど)のための予備バッテリーを準備しておくことが重要です。停電時や電源供給が不安定な状況でも医療機器が使用できるように、ポータブルバッテリーや手回し充電器、ソーラーチャージャーなども検討すると良いでしょう。

 

バッテリーの使用方法や充電方法については、事前にしっかりと確認し、緊急時にも対応できるように準備しておきます。

 

医療情報カード

 この画像には、冷蔵庫と医療情報カードが描かれています。冷蔵庫には「医療情報カード」と書かれたカードが貼り付けられています。医療情報カードの右側には以下の情報を記入する欄があります: 氏名 住所 生年月日 緊急連絡先の名前と電話番号 かかりつけ病院の名前と医師名 飲んでいる薬 アレルギー 持病 病歴 担当ケアマネージャーの連絡先 また、医療情報カードには「えひめ救急電話相談#7119」やその他の緊急連絡先の情報も記載されています。 このカードは、緊急時に必要な医療情報を迅速に提供するために、冷蔵庫に貼っておくように指示されています。

(画像引用元:今治市

 

医療情報カードには、病歴、現在の治療内容、アレルギー情報、服用中の薬、緊急時の処置方法などを記載します。このカードを常に携帯し、避難所や緊急時に医療スタッフに提示できるようにします。

 

情報は最新の状態に保ち、定期的に更新することが大切です。

カードは防水加工されたものや、デジタルフォーマットでスマートフォンに保存する方法もあります。

 

緊急連絡先リスト

この画像は、緊急連絡先がリストされた電話表です。監督署、警察署、病院、電気、ガス、水道などの連絡先が記載されています。中央に大きな電話アイコンがあり、周囲に「119」(救急・消防)や「110」(警察)の連絡先が配置されています。下部には個人の連絡先を記入する欄があります。

(画像引用元:【ミドリ安全】公式通販

 

災害時に迅速に連絡が取れるよう、医師や家族、支援者の連絡先をリスト化しておくことが重要です。緊急連絡先リストには、電話番号、メールアドレス、住所などを記載し、紙とデジタルの両方で保存しておくとよいでしょう。

 

避難所や外出先でもすぐにアクセスできるように、スマートフォンの連絡先に登録しておくことも推奨されます。

また、緊急時に連絡を取る際の優先順位も明記しておくと、迅速な対応が可能です。

 

必須防災グッズ|知的障害者

分かりやすい避難マニュアル

この画像は、緑色の背景に「わたしのぼうさいカード」というタイトルの冊子の表紙です。上部には「じしんだってこわくない!じぶんでできることおねがいすることこれだけはしっておこう」と書かれています。中央には、家族が一緒に避難するイラストが描かれており、家族全員が災害に備える様子が表現されています。下部には、「一般社団法人ADI災害研究所」と書かれています。

画像引用元: 一般社団法人ADI災害研究所

 

知的障害者が避難時に適切に行動できるように、イラストや写真を多用した分かりやすい説明書は必須です。避難経路や避難所での行動、緊急時の連絡方法などを視覚的に理解しやすい形式でまとめてあります。簡単な言葉や絵を使って、避難の手順をステップごとに示すことで、迷わずに行動できるようになるでしょう。

 

避難訓練の際にもこのマニュアルを使って実践練習を行うと効果的です。

 

コミュニケーションカード

「わたしの伝えたいこと」というタイトルのカードを指している様子を写しています。カードには、飲み物を飲む人、怒っている人、そして、〇や✕のマークが描かれています。それぞれの絵には「のみたい」「おこっている」「みとめる」「だめ」といったメッセージが添えられており、簡単なコミュニケーションのために使われることを示しています。

画像引用元:公益財団法人 明治安田こころの健康財団

 

緊急時に知的障害者が他者と意思疎通を図るために、簡単な言葉や絵で描かれたコミュニケーションカードを準備します。カードには、「助けて」「病院」「トイレ」「お腹が空いた」などの基本的な表現が含まれており、指差しで意思を伝えることができます。

 

防水加工されたものや、ラミネート加工されたものを選ぶと、耐久性があり長持ちするのでおすすめです。

避難訓練時にも使用し、実際の使い方に慣れておくことが大切になります。

 

ストレス軽減アイテム

知的障害者にとって、避難時のストレスや不安を軽減するための安心アイテムが重要です。お気に入りのぬいぐるみやタオル、写真など、安心感を与えるグッズを準備しておきましょう。

 

これらのアイテムは、避難袋に常に入れておき、緊急時にすぐに取り出せるようにしておきます。

避難所でも安心して過ごせるように、普段から使用しているものを持ち歩くと良いでしょう。

 

非常食と飲料水

避難生活には、自身で一週間程度の非常食や水を用意する必要がでてきます。

知的障害者が自分で開封しやすく、分かりやすい包装の非常食と飲料水の準備が必要です。

 

非常食は、開けやすいパッケージや食べやすい形状のものを選びます。

例えば、個別包装されたクッキーやクラッカー、ジュースパックなどが適しています。

 

飲料水も、小分けになっているボトルやパウチタイプのものを用意すると便利です。

食事や飲み物を摂取する際にストレスを感じないように、普段から慣れ親しんだものを選ぶことがポイントになりますので覚えておきましょう。

 

必須防災グッズ|高齢者

非常用持ち出し袋

高齢者向けの非常用持ち出し袋には、持ち運びに負担にならないよう最低限必要な物品をコンパクトにまとめておきます。

 

持ち運びしやすい軽量なリュックサックを選び、中には非常食や飲料水、常用薬、医療情報カード、緊急連絡先リスト、筆記用具、ライト、電池などを入れておきましょう。

 

特に高齢者にとって重要なのは、使いやすく、すぐに取り出せることです。リュックサックは防水性があるものを選ぶと良いでしょう。

 

非常食と飲料水

高齢者が摂取しやすい非常食と飲料水を準備します。消化に良く、開封しやすい個別包装の食品や、すぐに食べられるレトルト食品などが適しています。

飲料水は、小分けのペットボトルにすると扱いやすいです。

 

また、普段から食べ慣れているものを準備しておくことで、避難所でも安心して食事ができます。

高齢者の食事制限がある場合は、それに応じた食品を選ぶことが重要です。

 

医療情報カード

高齢者の病歴、現在の治療内容、アレルギー情報、常用薬、緊急連絡先などを記載した医療情報カードを準備します。このカードは、避難所や緊急時に医療スタッフに迅速かつ正確に情報を伝えるために重要です。

 

防水加工されたカードケースや、スマートフォンにデジタルフォーマットで保存する方法も有効です。

情報は定期的に更新し、最新の状態を保つようにします。

 

防寒具と衣類

避難所では温度調節が難しい場合があるため、防寒具と衣類を準備しておくことが重要です。軽量で保温性の高いブランケットや、着脱しやすい上着、替えの下着や靴下などを持ち出し袋に入れておきます。

 

また、帽子や手袋も用意しておくと寒さをしのぐのに役立ちます。

高齢者は体温調節が難しいため、寒さ対策は特に重要です。

 

必須防災グッズ|慢性疾患や重篤な病気を抱える方

常用薬と医療機器

慢性疾患や重篤な病気を抱える方は、日常的に使用する薬や医療機器を常に手元に置いておくことが重要です。災害時には医療機関や薬局の利用が困難になる可能性があるため、最低1週間分の薬を予備として準備しておきましょう。

 

インスリン注射、吸入器、酸素濃縮器などの医療機器も予備を用意し、電池やバッテリーも併せて準備しておくことが必要です。これにより、緊急時にも継続的な治療が可能となります。

 

医療情報カード

医療情報カードには、病歴、現在の治療内容、アレルギー情報、常用薬のリスト、緊急連絡先などの重要な情報を記載します。このカードを常に携帯し、避難所や緊急時に医療スタッフに迅速かつ正確に情報を伝えられるようにしておきましょう。

 

情報は最新の状態に保ち、定期的に更新することが大切となります。

 

防水加工されたカードケースや、デジタルフォーマットでスマートフォンに保存しておくとより安心ですね。

 

携帯酸素ボンベ

呼吸器疾患を持つ方は、災害時に酸素供給が必要となるため、携帯酸素ボンベを準備しておくことが重要です。軽量で持ち運びしやすいタイプの酸素ボンベを選び、避難バッグに入れておくと良いでしょう。

 

使用方法や残量の確認方法についても事前に確認しておき、家族や支援者にも共有しておくことが大切です。

定期的にボンベの点検を行い、使用可能な状態を保っておきましょう。

 

健康管理用品

慢性疾患や重篤な病気を抱える方は、日常的に使用する健康管理用品を準備しておくことが必要です。血圧計、血糖値測定器、体温計など、自宅で健康状態をモニタリングするための機器を避難バッグに入れておきましょう。これにより、避難所でも自身の健康状態を把握し、適切な対応が可能となります。

 

これらの機器の予備バッテリーや充電器も併せて準備し、万全の状態を保つことが重要です。

 

災害に備えてできること

今回の記事では、災害の種類や避難計画、防災グッズなどを紹介しました。

私の住んでいる地域でも地震がよく起きるので、人ごとではなく常に何があってもいいように備えをしています。

 

自分の身や大切な家族を守るためには知識と準備の両方が必要です。是非この記事を参考に災害に備えていただければと思います。

 

第2回では、災害発生時の行動指針や避難所での過ごし方のアドバイスなどを紹介します。

 

災害には備えが肝心!障害や病気を抱える方への災害避難マニュアルシリーズ

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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久田 淳吾

発達障害(ADHD・ASD)と吃音を抱える40代男性。今まで発達障害の事は知らずに生きてきたが、友人の話を聞いて自分にも当てはまる事が多すぎる事を実感し、病院にて診断を受けると見事に発達障害との認定を受ける。自分に何ができるかと考えた時、趣味の写真でプロの先生に話を聞く機会があり、吃音が強く出ていたことに気がついた先生が『君は吃音持ちだね。だったら吃音の方の気持ちがわかるはず。それを活かして吃音の方の気持ちがわかるカメラマンになったらどうか』という言葉を思い出し、発達障害者として同じ気持ち、舞台に立てる人間として趣味のカメラ、動画編集技術を活かして情報発信をする事を決意。


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