横浜市中区(関内)に、今までにない就労継続支援B型事業所が誕生しました。
その施設の名前は、「ピュアルトエンターテイメントアカデミー」。
生活支援と就労支援の両方をサポートし、利用者の「やりたいこと」を大切にする全く新しいスタイルのエンターテイメント型の支援施設です。
- 飲食店でのマグロ解体ショー
- 施設内eスポーツ大会
- プロジェクションマッピング
- 映像・アニメ制作
など、B型の福祉施設とは思えない面白い企画が盛りだくさんです。
それだけでなく、利用者の方々が自分のペースとスタイルを大切にできるよう、さまざまな工夫をこらしている同施設。
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就労継続支援B型ピュアルトとは
2021年の4月に、関内駅と馬車道駅両方から徒歩6分の場所に立ち上げました。
インタビュー内容は、動画でも見ることができます。
生活と仕事の両方の支援が必要
仕事では、就労支援の部分で関わることが多かったのですが、その前段階の生活の基盤を整える生活支援が大切だと感じ、グループホームを立ち上げたんです。
グループホームに関わっていると、生活する上で日中どういう風に過ごすか、どんな仕事を目指していくかってことは必ず考えるんですね。
そうしたときに、今までは生活支援はグループホーム、就職支援は就労支援移行、と分かれていたんですけど、生活と仕事、両方のフォローができる施設をつくりたいと思って立ち上げに至りました。
ピュアルトエンターテイメントアカデミーの特徴
- マグロ料理専門店(飲食店)
- アニメ、映像制作、eスポーツなどのIT特化
の2つの活動をしております。
マグロ専門の飲食店
元々寿司職人をされていたのですが、てんかんがあって働けなくなってしまって。
今はピュアルトで過ごしながら体調も回復して、魚るとで料理長をしているんですよ。
その方が前に寿司職人をしていたときは、週に1回マグロの解体ショーをやっていたので、『じゃあ魚るとでも解体ショーをやろうよ』ってなったんです。
横浜には市場があるし、市場に私の知り合いがいたので、その人経由でマグロも仕入れられるので。
40Kgくらいのマグロを捌いて、料理として出しています
マグロの解体ショーをされている福祉施設は、初めて聞きました(笑)
アニメやeスポーツなどIT特化
- アニメ
- eスポーツ
- 動画制作
- パソコン業務
といったことです。
ピュアルトに、元々イベントやアニメ・動画制作、声優学校に通っていたスタッフがいるので、技術も教えることができます。
できるところを伸ばすB型作業所
まったく違う分野に取り組まれておりますが、なぜなのでしょうか?
だからなのか、ピュアルトの利用者さんは「こういうことをやりたい」「こういうことをやってみたい」という熱意を持った人が多いんです。
魚るとを始めたのも、料理長が一番得意なことが「魚をさばく」ことだったんです。
だから、そこを生かしたものを売りにして食堂を始めました。
IT事業もそういった声に応えているのですか?
例えば、利用者さんに『全くパソコンを使ったことがないけど、本当はやってみたかったんです』という方がいたんです。
ピュアルトのスタッフには、パソコンや映像の業界にいた人も多いので、オリジナルのカリキュラムやテキストを用意して、利用者さんに合わせてパソコンの知識やスキルを身に着けられるんです。
初めての方でもアニメのイラストが描けるようになったり、Adobeが使えるようになって動画制作ができるようになったりしています。
学びながら工賃ももらえる
個人のやりたいことや得意なことに合わせて、活動しているんですね。
しかも、B型作業所なので、工賃も発生するんですよね?
1日の作業スケジュールの中で、ある時間はデータ入力、次の時間帯はイラストの作業、といった形で働いた分だけ工賃をもらえます。
学びながらお金ももらえるなんて、素晴らしいです。
個々の自立を目指す
ピュアルトのコンセプトのもう一つが、『個々の自立の仕方を大切にすること』なんです。
その上でゴールを決めて、そのゴールを目指していきます。
もちろん、その過程で体調や気持ちの波があるので、途中で計画やゴールが変更になってもかまいません。
自分の思う到達点に達すれば、それが自立になると考えています。
『作業所で学んだことを糧に就職する』っていう人もいます。
ピュアルトエンターテイメントアカデミーでは、『本人が立てたゴールを達成できるのが自立』だと考えているんです。
現状、週5日通えなくても、寄り添ってサポートしてくれる環境があるのは、とても安心しますね。
ピュアルトにおすすめの利用者
ピュアルトは、まずは「通ってもらうこと」を目指しています。
週1日から通えますし、時間も11時~17時と通いやすい時間帯にしています。
それでも1日通うのが難しい方には、その方の体調に合わせて、通所日や時間帯を決められるようにしていますね。
利用者さんにとって、ピュアルトが通過点だったとしても、人生の最期を迎えるときにピュアルトに行って良かったなって思い出してもらえたら嬉しいですね。
喜んだり、こういうことができたとか、そういう『良かったな』って経験をしてもらいたいなと思っています。
生活支援から、仕事のスキルが身に着くまで、自分のペースでゆっくり経験していけるのがピュアルトの強みですね;
生活支援も就業支援も受けられる一体型施設
でも、その中間点のような人も結構いるんですよ。ピュアルトの利用者はそういった人が多いんです。
生活支援も就労支援も必要な人は、就労移行支援の2年間では間に合わないんですよね。
生活支援部分が崩れているのに、就業訓練をしたいからと就労移行施設に行ってしまうと、『2年間通えませんでした』で終わってしまって何もできなかったということも多いんです。
就労移行ですと、通所できないと意味がないケースがほとんどですからね。
リラックスできるB型事業所にしたい
うちは、「その人のやりたいことや得意なことを一番良い環境で伸ばしていく」ことをコンセプトにしているので、ここをもっと体現していきたいです。
たとえば、施設を2フロアにして、上のフロアはイベントや食堂、下のフロアはパソコン系の作業ブースにするとか。
ストレスのない空間づくり
私が大切に思っているのが「ストレスのない空間」なんです。
せっかく通所したのに、通所先でストレスを感じるって嫌じゃないですか
通所してストレスを感じて帰るより、リラックスできて、仕事もできて満足感も得られて1日を終えられる方が良いじゃないですか。
利用者さんは、繊細な方が多いんです。その繊細さが『環境に合わない』『仕事になじめない』など仕事を辞めてしまう原因になってしまうことが多いんです。
だから、ピュアルトでは、そういう人も通えて、一人一人に合った作業ができる環境を作れたらいいなって思っています
新しい形のB型事業所へ
「自分の得意なこと、やりたいことができる環境」「自分のペースでできること」を大切にしているピュアルトエンターテイメントアカデミー。
インタビューを通して伝わってきたのは、利用者が自分のやりたいことや得意分野を伸ばして、自信を持ってほしいという林崎さんの熱い思いでした。
林崎さんの強い気持ちが形になったピュアルトは、新しい就労支援の形として、支援業界のパイオニアとなってくれるでしょう。
- 面白い企画に携われる
- スキルを身につけながら工賃をもらえる
- 通所しやすい環境
といったピュアルトエンターテイメントアカデミー。
横浜市中区の就労継続支援B型事業所
事業所名 | ピュアルトエンターテイメントアカデミー |
電話番号 | 045-289-9163 |
住所 | 〒231-0007 神奈川県横浜市中区弁天通2-29森藤ビル301 |
1日の流れ | 11:00~11:15 |手洗い、準備、振り返りシート 11:15~12:00 |作業 12:00~13:00 |昼食休憩 13:00~16:00 |作業 ※50分ごとに10分休憩 16:00~17:00 |面談、帰宅準備、振り返りシート 17:00~ |帰宅 |
お問い合わせ先 | お問い合わせ |
JR根岸線・横浜ブルーライン 関内駅 徒歩6分
ウェルサーチ 障害者・編集チーム
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