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障害福祉サービスとは?教員が対象者や種類について紹介していきます!

「障害福祉サービス」という言葉はご存知でしょうか?

 

この「障害福祉サービス」は障害のある方への支援をするために「障害者総合支援法」といった法律で定められているサービスのことをいいます。

 

特別支援学校の教員としていろいろな方と接している中で、

 

 

などといった理由で、サービスを利用しない、できない方を多く見てきました。

 

今回は障害福祉サービスには、どのようなものがあるのかを知っていただこうと思い、記事を書くことにしました。

 

柳澤
障害福祉サービスの概要を知っているだけで、選択肢が広まってきますし、せっかく受けられる制度を見逃す心配も少なくなります!

 

わかりやすく記事を書いていきますので、サービスの内容を少しでも知っていただくことができたら幸いです。

障害福祉サービスとは

先ほども書かせていただきましたが、障害福祉サービスは、障害のある方が支援を受けることができるように障害者総合支援法」の法律に基づいて行われるサービスのことです。

 

柳澤
ただし、障害があるからといって、すべての人が対象とされてはいません。

 

次の項目で対象となる人を挙げていきますので、確認して下さい。

障害福祉サービスの対象者

障害福祉サービスの主な支援対象者は、

 

 

などが挙げられます。

 

柳澤
「など」と言うのには理由があります!

 

それは、上記であげた障害があるからといってすべての方が対象になるのではなく、日常生活において支障や制限があったり、介護や働くための支援が必要であると認められた方のみが対象となります。

 

以下に対象となる障害について詳しく記載していきます。

 

1:精神障害者

「精神障害者」とは、統合失調症・精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者をいう。

 

(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定)

 

年齢は、18歳以上の方が対象です。

 

2:身体障害者

「身体障害者」とは、身体上の障害がある18歳以上の者であって、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたものをいう。

 

(身体障害者福祉法第4条に規定)

 

3:知的障害者

知的障害者のうち、18歳以上の人が対象。

 

(知的障害者福祉法による知的障害者)

 

4:発達障害者

「発達障害」とは、

 

 

その他これに類する脳機能の障害のことを指します。

 

その症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。

 

年齢は18歳以上の方が対象です。

 

(発達障害者支援法第2条に規定)

 

5:難病患者

治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者。

 

年齢は18歳以上の方が対象です。

 

柳澤
(1)~(5)までは全て、18歳以上が対象となっていますね。

 

6:障害児

知的障害・発達障害・身体障害を含んだ精神障害、難病等の一定の障害がある児童

 

柳澤
障害児は、障害福祉サービスを利用することも可能ですが、児童福祉法に基づく支援を受けている人が大半です。

 

障害福祉サービスの種類

障害福祉サービスの中では、大きく「介護給付」「訓練等給付」の2つ分かれます。他にも広い意味でとらえることもありますが、今回はこの2つについてのみ取り上げていきます。

 

  1. 介護給付日常生活の困難を抱え、介護が必要であると認められた方のニーズに応じて、介護サービスの提供を受けることができる。
  2. 訓練等給付自立した生活・働く力等を身に付けるための訓練のサービスを受けることができる。

 

柳澤
今のところ①、②の違いは、「日常生活に必要な介護を受けるのか」・「生活に必要スキルを学ぶのか」と考えてもらえれば大丈夫です。

 

以下で、「介護給付」と「訓練等給付」について詳しく説明していきます。

 

介護給付

日常生活に必要な介護の支援が提供されるサービスです。

 

介護給付には、以下の9種類がありますので、どのようなサービスがあるのか確認して下さい。

 

介護給付

  1. 居宅介護(ホームヘルプサービス)
  2. 重度訪問介護
  3. 同行援護
  4. 行動援護
  5. 重度障害者等包括支援
  6. 短期入所(ショートステイ)
  7. 療養介護
  8. 生活介護
  9. 施設入所支援

1:居宅介護(ホームヘルプサービス)

「身体介護」・「家事援助」といった入浴や食事等の支援をしてくれるサービスです。

 

障害により、介護が必要と認められた方の自宅で行われるサービスのことをいいます。

 

2:重度訪問介護

「身体介護」・「家事支援」の入浴や家事等の支援を受けることができます。

 

対象者として、

 

 

により、身体が不自由で常に介護が必要と認められた方に総合的なサービスが提供されます。

 

障害により、介護が必要と認められた方の自宅で行われるサービスです。

 

3:同行援護

視覚障害により移動することが困難な方に対して、ガイドヘルパー外出時に歩くこと・代読・代筆等といった支援を受けることができるサービスです。

 

外出時にガイドヘルパーが、一緒に行動してくれます。

 

柳澤
ガイドヘルパーは、視覚障害の移動や支援をするための資格を取得していることが多いですので、安心して頼むことができると思います。

 

4:行動援護

知的障害・精神障害等により、行動する際に困難があり、介護の支援が必要とされた方が対象となります。

 

本人の行動に対する危険の回避・移動の援助を行ってくれます。利用者の要望に合わせて移動するための援助をしてくれますので、施設や行政等に相談してみると行動の幅を広げることができるはずです。

 

柳澤
地域によっては、ボランティアさんが行ってくれることもありますので、社会福祉協議会・ボランティアセンター・行政・施設等に相談してみるといいですね。

 

5:重度障害者等包括支援

重度の障害により、様々な支援が必要となる方に対して、複数の介護サービスを受けることができます。

 

6:短期入所(ショートステイ)

介護を必要とされている方に対し、施設において一時的(短期間)に介護の支援を受けることができるサービスです。このサービスは、普段介護を行っている人が一時的に「介護をすることができない」・「急用ができてしまったが、一緒に連れていくことができない」等といった理由でも施設があいていれば可能な場合もありますので、無理をせず、近くの施設や行政に相談して下さい。

 

7:療養介護

医療行為介護両方の支援が必要な方に対して、医療機関において医療的ケアや日常生活に必要な訓練や介護のサービスを受けることができます。

 

8:生活介護

常に介護を必要とする方に対して行われるサービスです。

 

支援通所に通所し、日常的な介護を受けながら、創作的活動や生産活動の支援を受けることができます。

 

柳澤
障害者施設でいうと「作業所」とよばれていることが多いです。

 

9:施設入所支援

施設に入所している方に対して行われるサービスです。

 

 

などの介護の支援を受けることができます。

 

 

以上の9つが介護給付の支援サービスになります。

 

柳澤
9つの内容をみてもらうと分かると思いますが、障害が比較的重度の方で、日常生活において、常に介護が必要な人を対象としていることが多い制度になっています。

 

自立等訓練給付

自立した生活を送ることができるように社会生活において、必要なスキルを獲得するため、訓練を受けることができるサービスです。

 

訓練できる場所として、以下の4つを紹介していきます。

 

自立等訓練給付

  1. 自立訓練
  2. 就労移行支援
  3. 就労継続支援
  4. 共同生活援助(グループホーム)

 

1:自立訓練

身体機能や生活能力の向上を目指し、自立した生活を送ることができるように訓練を受けることができるサービスです。

 

自立訓練の中には障害の種類により、訓練の内容が異なりますので、以下の2種類を紹介させていただきます。

 

機能訓練

身体障害のある方に対して、リハビリテーション等のサービスの提供を受けることができます。

 

生活訓練

精神障害・知的障害のある方に対して、家事や食事等の訓練を受けるサービスが提供されます。

 

柳澤
①、②では、障害の種類によって、アプローチをする内容が異なってきます。

 

2:就労移行支援

一般企業で働くことを目指している方に対して、働くために必要なスキルを獲得するために就職活動のサポートや職業訓練を受けることができます。

 

施設によってはアフターフォローといった制度を作り、仕事を長く続けることができるように支援しています。

 

3:就労継続支援

一般企業で働くことは難しいが、少しの支援があることで働くことができる方に対して、働く力をつけるために訓練を行うサービスです。

 

就労継続支援には、雇用契約を結ぶ就労継続A型(雇用型)、雇用契約を結ばすに働く就労継続B型(非雇用型)の2種類があります。

 

柳澤
就労移行支援・就労継続支援については、以前に詳しくまとめたものがありますので、そちらをご覧ください。

 

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4:共同生活援助(グループホーム)

生活に必要な支援を受けながら住居に住むことができるサービスです。

 

一般的には、「障害者グループホーム」といわれています。

 

柳澤
グループホームについては、以前に詳しくまとめたものがありますので、興味がある方はそちらをご覧ください。

 

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自立等訓練給付のサービスは、利用者が社会生活に適応し、自立した生活を送ることができるようになるために訓練したり練習したりするサービスだとお考え下さい。

 

介護給付よりも軽度の方を対象として作られたサービスになっています。

 

柳澤
「周りに迷惑をかけないか心配」・「周りについていけるか不安」とういことはあると思います。

 

ですが、どんな人も最初は迷惑をかけて成長していきますので、例え失敗したとしても暖かい目で見つめ、様々なことにチャレンジできる環境を作ってあげて下さい。

 

自立等訓練給付は、自立に向けて、練習するために作られたサービスですので。

 

さいごに

今回は、障害福祉サービスの概要に関して紹介させていただきました。

 

障害福祉サービスを知らないことで、行政や施設に相談することができなかった人もいると思います。

 

柳澤
障害福祉サービスがどのようなものがあるのか知り、行政や施設に相談したり、調べるきっかけにつながれば嬉しいです。

 

介護する方もされる方も「辛い」「大変」という気持ちになることは多々あるはずです。介護されている方、介護を受ける方、どちらも人間ですので、「距離をおきたい」「疲れた」などの気持ちが出てきたときには、早めに行政や施設に相談して、SOS出してください。

 

何かしらの支援やサービスを受けることができるはずです。

 

柳澤
障害者支援は「頑張りすぎず」「無理しすぎず」をモットーにし、早めに支援を受けることができる環境を日ごろから作っておくことで気持ちが楽になっていきますよ。

 

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特別支援学校の知的障害の学校で中学部を3年間、高等部を9年間、教員として働いています。教員として、生徒たちを指導する傍ら、「きれいな街は、人の心もきれいにする」がコンセプトのグリーンバード横浜南チームのサブリーダー、空き家を活用した居場所作り『たすけあいハウス』の管理者、任意団体「スノードロップ」の代表をしています。詳しいプロフィールはこちら→柳澤智敬
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