車椅子ライフデザイナーの白倉です。
車椅子に乗っているとよく言われるのが、
「足が悪いのですか?」という質問です。
多くの方が思っているように、
車椅子に乗っている人って必ずしも
足が悪いという理由だけではないんです。
そこで今回、取り上げた内容は
「なぜ車椅子に乗っているのか?」です。
くれぐれも私は医師や理学療法士
などではないので、あくまでも
誤解しやすい部分のみをご説明します。
車椅子ユーザーとしての、
ご意見として参考にしていただければ幸いです。
お好きなところからお読みください
車椅子の乗っているユーザーは?
車椅子に乗っていて1番よく言われるのが、「足が悪いんですか?」という質問です。
実際には身体が「麻痺」しているため、車椅子を使用していることがほとんどです。
私のような「脊髄」などに障害が発生したりするケースもあれば、その他の病気によって身体が麻痺する場合もあります。
車椅子に乗っている人は、大まかに2つのパターンがあります。
1:先天性
産まれた時点で
- 「脊髄」
- 「脳」
などの病気により、運動機能が障害となるケースが1つ目です。
例えば、二分脊椎症や脳性麻痺などがあります。
2:後天性
2つ目は、生活している途中で「脊髄」などに障害が発生するケースです。
例えば、脊髄損傷・脊髄などの病気があります。
(脳・頸椎・胸椎・腰椎の病気・後遺症や脊髄腫瘍・その他の病気など)
車椅子生活を受け容れることに時間がかかる
私の親友は先天性の障害者なので、産まれた時から歩いたことがないので、歩くことをイメージができないと言っています。
しかし、私は後天性の障害者ですので、24歳までは健常者でしたが、その後は車椅子生活をしております。
先天性の親友と違って私の場合は、再び歩きたいという思いをもっています。
後天性の方は、どうしても健常者の時の自分と現在の自分を比較してしまうんです。
私の場合は、24歳の時、交通事故に遭い脊髄損傷になりました。
レントゲンで見るとわかりますが、背骨が折れているんです。
そして、背骨にある神経にダメージを負っております。
脊髄にダメージが起こると、脳からの命令が届かなくなってしまうことにより、運動神経が失われて、感覚・知覚機能も失われて麻痺をしてしまうんです。
脊髄損すると修復できない
私の場合は、胸椎の5番が損傷しているために、その部分(ちょうど胸の心臓付近)から下は触っても全く分かりませんし、自力で動かすこともできません。
人によっては、脊髄の障害の度合いによって、触ったら少しだけ分かる人とか自力で多少動かすことが出来る人もいます。
それでも健常者のような身体の状態ではないので車椅子の生活となってしまいます。
脊髄を一度損傷したりすると修復・再生されることがないために、一生車椅子の生活になりますと医師に宣告されます。
脊髄を損傷してしまうと、現代医学では決定的な治療法はありません。
それでもまったく希望が無くなったわけではありません。
【脊髄損傷で下半身麻痺】
車椅子ユーザーの未来を変える
東京の木場にある脊髄損傷トレーニングジム(J-WORKOUT)では、専門のトレーナーによるトレーニングすることで残存している神経を通して、今まで歩くことが出来なかった人が歩くことができるケースも出てきております。
このようなジムにはまた歩きたいと思っている人たちが通っています。
そして、医師からは
「一生、車椅子生活になってしまいますね…」
と言われた人が歩いているという事実もあります。
【J-WORKOUT】
ノーベル賞のケースも
そして、数年前にノーベル賞を受賞した京都大学の山中教授が研究しているiPS細胞を今後移植することができれば、神経の再生につながり、再び歩くことができるようになる可能性も秘めています。
脊髄の障害を持っている方は、再生医療が早く行われることを願っております。
簡単に説明しましたが、「足が悪いから車椅子生活ではない」ということだけはご理解いただけたと思います。
主に、先天性と後天性で別れています。
そのため、昔のアニメ「アルプスの少女ハイジ」で、ハイジの親友のクララが突然、車椅子から立ち上がるようなことは、現代ではありえないということだけお伝えしておきます。
白倉栄一
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