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助けあいアプリ「May ii(メイアイ)」を実際に使ってみた感想レビュー!

街中で「ああ、ちょっと誰かに助けて欲しいなあ」と思うけれど、すれ違う人はみんな忙しそうで、なかなか頼みづらい…。

 

なんだかあたふたしている人を見かけて「あれ、この人困ってる?」と思うけれど、なかなか声を掛けづらい…。

 

そんなことを思ったことありませんか?


誰にもあるそんなとき、モヤモヤする心を解消し、「ちょっと助けて」「OK!手伝うよ!」と気軽に声を出し合えるアプリがあるんです。


・・・え?アプリ?

 

堀江
そう、それがアプリで、スマホからできるんです!

 

その名も助けあいアプリ「May ii(メイアイ)」』。大日本印刷(DNP)がサービスを提供するアプリです。

 

今回は、この助けあいアプリ「May ii(メイアイ)」を車いすユーザーの筆者が実際に使ってみた感想やレビューをお伝えします。

助けあいアプリ「May ii(メイアイ)」とは

大日本印刷が提供する『助けあいアプリ「May ii(メイアイ)」』。

 

これはどういうアプリかといいますと、このアプリからポチっとお願いすれば、ちょっと助けてほしいとき・困ったとき、助けてくれる人とマッチングをしてくれるサービスなんです。

 

堀江
しかも利用料は、無料なんです。

 

 

「ちょっと手伝ってほしい…」という時にリクエストして、近くにいる人にサポートを受けることができちゃう嬉しいもの。ちなみに、助けたサポーターは、ポイントをゲット。画面の中のキャラクターが育っていきます。

 

 

といった「こんなことでサポーターを呼んでいいの?」ということでも気軽に呼べてしまうアプリ。

 

堀江
文字だけだとイメージしづらいかと思いますが、実際に使う流れを画像を載せながら説明していきますね。

 

May ii(メイアイ)の使い方

では、さっそく「May ii(メイアイ)」の使い方を1つずつ説明していきますね。

 

1:アプリをダウンロード

手伝ってほしいことがあれば、まずは「May ii」のアプリをダウンロードします。

 

Google Playからダウンロード
App Storeからダウンロード

 

2:プロフィールなどを入力

「プロフィール設定」で自分の服装や特徴を、「サポートを頼む」で助けてほしいことやサポートにかかる時間を入力していきます。

 

下記がリクエスト側の画面です。

 

3:サポートを依頼

実際に依頼してみるると・・・

近隣1Km圏内にいるサポーターにリクエストが届きます。

 

 

 

4:依頼されたサポーターが立候補

サポーター側が承諾し、立候補すればマッチング完了。

 

このような画面になります。

 

5:実際に会う

実際に会うときに、スマホで同じ画面を見せ合せたら、見事マッチング!

 

 

これでサポートを受けることができるようになります。

 

堀江
こんな嬉しいサービスが無料で利用できるなんて、ありがたい!

 

車いすの筆者もリクエストしてみた

筆者は、右半身麻痺の重度身体障害者。右手と右足が不自由で、足こぎ車いす「COGY」で歩きます。

 

ちなみにCOGYに関しては、以前の記事でご紹介させていただきました。

「車いす」というと、高齢や障害、けがなどで歩くことが難しくなった人が使う福祉用具。 思いつくのは、後ろから誰かに押してもらう「介助式」、自分の手でこぐ「自走式」、そして充電で動く「電動式」の3種類の車いすが一般的です。  でも・・・それ以外にもあるのをご存知でしょうか? 新しいジャンルの車いすとは、「COGY(コーギー)」という足こぎ車いすです。 私は、脳出血で、右半身麻痺の重度障害が残りました。杖で歩けるまでにはなりましたが、長距離の移動が難しいです。 しかし、この足こぎ車いすCOGY...
車いすのリハビリにも使える足こぎ車いすCOGY!足を動かすのをあきらめない! - WelSearch ウェルサーチ|福祉の専門家や当事者たちが発信する福祉情報サイト

 

そんな状態なのですが、地域のお祭りイベントに参加したいときがあり、さっそく使ってみました。

 

ちなみに地域のお祭りイベントは、車いすではなかなかハードルが高いもの。混雑する場所は車いすでは動きづらく、屋台で買い物も高さが合わずやりにくい。

 

堀江
そこで、「May ii」(メイアイ)をダウンロードしました。


実際にMay iiでリクエストをしてみた

立ち上げてみて、画面で近くにいるサポーターの人数を確認。

 

堀江
「買い物を手伝ってほしい」とリクエストしてみました。

 

手伝いにかかる時間の目安は、10分くらい?と入力。

果たして、筆者の「助けてほしい」に応えてくれるサポーターはいるのか?と、1人でドキドキしながら画面を見ていると・・・

 

堀江
あっ!立候補してくれた!

 

マジかっ?!


立候補してくれたサポーターの

 

 

などの情報をチェック。サポーターを「この人!」と決め、スマホ画面をピッ!!

 

堀江
今いる場所で待つこと5分。

 

待ってる時間って、キョロキョロして不審者になってしまいます(笑)


この間、カバンなど持っている小物を入力したり、目印になる画面を表示させたり、マッチングする相手を間違わないようにしながら、相手の位置を地図上でリアルに確認。 

しばらくすると、キタ――(゚∀゚)――!!

爽やかに声を掛けてくれたサポーターさんと、スマホで同じ画面を見せ合ってお互い相手を間違えていないことを確認。2か所の屋台で買い物をしてほしいとお願いすると、サクッと行ってきてくれました。

 

屋台も混まずにいたせいで、買い物は見込み通りの時間で終了。

 

実際にマッチングしたときの写真

 

「もう大丈夫ですか?他にやることありますか?」とサポーターさんは終始笑顔。

 

堀江
え?こんなに気兼ねなく頼めるの?

 

感謝ばかりの10分、会った時と同じように爽やかにお別れしました。

 

堀江
ほんのわずかな時間だけど、なんだか気分がふわっと温かい。


助けてくれる誰かがいる、スマホを通じていつでも手伝ってもらえると、安心してこの後もイベントを楽しむことができました。

 

Withコロナの時代でも助けあえる!「手助けチャット機能」

新型コロナウィルス感染症流行に伴い、May ii(メイアイ)は 対面での「手助け」だけでなく、非対面でも助けあいができるようになりました。それが、2020年10月からの新機能手助けチャット機能です。


「状況がわからず困っている人」がほしい情報をリクエスト。「教えられる人」がサポーターになって、情報をチャットでやり取り。離れた場所にいても、困ったことはお互いに助けあい、解決できる。それがMay ii(メイアイ)の考える「新しい助けあい」のカタチ。

 

 

など、聞きたい場所にいるサポーターにリクエスト。チャットという「非接触」で、安全に助けあいができます。

 

手助けチャット機能リクエスト側の画面

 

 

困りごとを選択

 

バリアフリー情報を選択。さらに詳細な情報を選択し、リクエストすると、周辺5Km圏内のサポーターに依頼ができます。

 

 

May ii(メイアイ)の対象地域

May ii(メイアイ)の対面の機能が東京23区・川崎・札幌・福岡(博多・天神)の大都市と徳島県(徳島市・鳴門市)と対象地域のみのサービスなのに対し、「手助けチャット機能」は全国から利用可能!

 

堀江
Go Toトラベルなどで観光に行っても、行く先々にサポーターがいれば、「観光スポットの混雑状況」など、ナマの現地情報が取れるかも?!


また、筆者のような身体に障害がある人でも、サポーターとして日常で知っている情報はシェアすることが出来る。常日頃から「助けられる側」の障害者も、情報を持っている側として人を助けられる!


そんなことも「手助けチャット機能」の魅力のひとつです。

 

May iiを全国から試せる体験会を実施!

そんな『助けあいアプリ「May ii(メイアイ)」』、これまで「ユニバーサル都市福岡2019」最優秀賞・「ダイバーシティTOKYO アプリアワード」アプリ部門優秀賞を受賞。さらに10月1日には、2020年度グッドデザイン賞」も受賞しました。

 

堀江
ちなみに、月に1度はオンライン交流会(主催・大日本印刷)がMicrosoft Teams利用して開かれています。

 

ちなみに直近の日程は、このようになっております。(参加は無料です)

 

・11月11日㈬19:30~20:30
・12月11日㈮19:30~20:30

 

全国からの参加者と、楽しくワイワイの体験会、詳細はMay iiホームページをチェック!

対面機能もチャット機能も、施設によってはカスタマイズしたり、企業と連携することも出来ます。お問い合わせもMay iiホームページからどうぞ!

 

対面でもチャットでも「人の心は温かい」

Withコロナの新しい生活様式が定着してきたかな?と思われる昨今。オリパラの影響もあってか、筆者のような身体障害者に向けられる目線は年々優しくなってきていると感じます。

 

堀江
そう、人の心って温かい。

 

でも、日本人特有の「奥ゆかしさ」や「謙遜」の影響か、日本は「見知らぬ人への手助け」世界ランキング142位(140カ国中)¹)。

 

¹)英チャリティー機関によるランキング、World Giving Index(世界人助け指数)

 

堀江
まだまだバリアフリー社会とはいえないですよね。


うまく誰もが手軽に入手出来る「アプリ」という手段で、「助けあい」。日常の中で、障害がある人もない人も、スマホ片手に「どこでも出来るちょっとイイこと」。それがみんなに浸透すれば、社会は誰にとっても優しくなる。

 

May ii(メイアイ)ではじめませんか。

 

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堀江 奈穂子

38歳で脳出血を発症、右半身麻痺の重度障害が残る。身体障害者手帳第二種二級(右上肢機能障害・右下肢機能障害)。ひとりで地域に暮らし、2012年より社会復帰、2014年社会福祉士国家資格、2016年国家資格キャリアコンサルタント取得。2017年重度視覚障害のパートナーと出会い、2019年結婚、「重度身体障害者プライベートユニット」カトーズ結成。現在は本業である高齢分野の相談支援職の傍ら、カトーズとしても活動する。右手はほぼ廃用手、左手に杖、右足に装具で歩く「片手片足女子」、足こぎ車いす「COGY」で風を切って街を走る日々。趣味は旅、料理、神社仏閣巡りなど。
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